ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■8時だヨ!全員就寝!
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これも日曜日のことじゃった。
夜、サザエさん40周年ということでいつもより長くやっていた。昔やったアニメ、40年の思い出を語るキャラ達、そして実写版ドラマ…。
小学生の癖にオヤジばりの貫禄で40年の思い出をノスタルジックに語るカツオは不気味であった。まともに時間が流れていれば
「さーて、来週のサザエさんは〜。
波平大往生。
カツオ、初めてのヅラ。
イクラ、四十路なのにあの足音。
の三本でーす」
ってな感じのはずなのに、成長の止まった化け物のようで怖かった。
それにしてもサザエさん、いつまで経っても終わらないのである。ゴハンを食べながら見ていたのだが、娘・R(6才)と息子・タク(4才)も夢中になってちっとも食が進まない。そうこうしているうちに我が家のテレビタイムリミット20時が過ぎたので
「はい、テレビ終わり」
と消した。あたかもドラマはイクラちゃんが産まれる時の話で、僕はタイコ役の白石美帆の妊婦姿に思いっきり欲情していたのだが仕方あるまい。
「やだー。みたーい」
タクはそろそろ眠そうであったがRがダダをこねた。
「だめです。もうおしまいだよ。いつも8時になったらテレビ消すでしょ」
「いくらちゃんが産まれるの、みたかった…」
Rは恨み節を残しながらも渋々と寝支度をし、布団に入った。しばらくするとタクはガーガー寝てしまったが、Rはまだモゾモゾとしており、
「くすん…くすん…」
よく聞くと小さな小さな声がする。泣いているのか?真っ暗なので目元にそっと指を当ててみると濡れているではないか。
「泣いてるのか?」
Rはコクリと返事。
「そんなにサザエさん見たかったのか?」
またコクリと頷いた後、
「う…うわああああん」
とうとう声を上げて泣き出してしまった。いつもは素直なRなのに、ここまで後を引き摺るところを見ると、余程見たかったんだろうなあ。しかしならぬものはならぬ。
「パパもねー。子供の頃は小学生になっても8時までだったんだよ。土曜のドリフの時だけ9時まで見せてもらえたんだ」
平成2ケタ生まれにドリフとか言っても分からないと思うが、そう言い聞かせた。
ババンババンバンバン、風呂入ったか!
ババンババンバンバン、歯磨いたか!
ババンババンバンバン、子供が寝てからにしろよ!
また来週〜。とか歌ってたら嫁にうるさいと言われたので自粛。
「そんなわけで寝ましょうね」
背中をトントンすると、Rはようやく落ち着きを見せ泣くのを止めた。しかしボソッとひとこと
「…パパ、ビデオは?」
「…ごめん、撮ってない」
「ううう…」
「わー、泣くな!」
それぐらいの気を利かせてやってもよかったような気がする。今の子は生まれた時からビデオありきでいいな!
Rはようやく寝た。可愛そうだが文字通り泣き寝入りってやつである。
さ、僕もひとりでマスオさんでもするか。
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11月18日(水)
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