ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■珍ハムレット
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夜、家に帰って来ると家族全員寝ていた。
みんな寝ているところに僕だけ枕元に突っ立っていると、なんだか僕が亡霊のような気がする。それならば、と特に嫁の枕元に立って
「王子よ…ハムレットよ…」
先代ハムレットの亡霊になりきってひとりハムレットごっこをしていたら嫁の目が開いた。うわーびっくりした。
「あ、おかえり」
「ただいま」
「ゴハン食べる?」
「うん」
「じゃあ作ってあげるから、ん」
嫁は仰向けのまま僕に両腕を差し出した。起こして、ということなのだろう。僕は一度嫁の両腕を掴んで引っ張ってみたが、また戻してしまった。
「起こしてよ〜」
「いや…ゴハンはいいからやらして」
嫁を起こしたら僕の性的な意味の息子も起きてしまったのである。
「いやだ。ほら、さっさと起こして」
しかし嫁は断固として断る。強き者よ、汝の名は女なり。僕に引っ張られて起きた嫁は、いそいそと台所に立ちゴハンを暖め始めた。晩飯の用意するよりやってる方が手間かからないと思うけどなあ。だって嫁、寝てるだけじゃん…。
「はいどうぞ」
ゴハンが運ばれて来たのでモグモグと食べる。ごちそうさま、と、食べ終わると嫁はすぐさま洗い物に取りかかる。さっきまで寝ていたというのにここまで上げ膳据え膳してくれるのに、どうしてアレの方が拒否なのだろう。
もうそんなまぐわいなぞにアヘアへ言ってる年でもないってことなのかね。
やるべきか、やらざるべきか、それが問題だ。
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10月31日(土)
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