ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■タッチミー・ホールドミー・ぬいぐるみー
←クリックしないと夜あなたの部屋にひぐらしを投げ込みます。
娘・R(6才)の誕生日の翌朝、遅れてしまったがプレゼントを渡すことにした。
今年はプリキュアに出てくる「シフォン」というぬいぐるみである。Rが絶対これがいいと言っていたので…。
仕事に行く前に渡したい…とRが起きるのを待っていたが、なかなか起きぬ。息子・タク(3才)も爆睡中。
「Rちゃ〜ん、シフォンがおうちにやって来たよ〜」
と耳元で囁いてみると
「えっ。どこっ?」
爆竹のような勢いでRもタクも飛び起きた。
「ほら、これだ。開けてやるからな…」
シフォンを箱から取り出して、電池を入れてからRに渡した。このぬいぐるみは、付属の哺乳瓶でミルクを飲ませたり、握手したり、背中を撫でてやったりすると喋るんである。Rが早速お世話を始めると「ぷりっぷー」とか「きゅあー」とか喋りまくり結構うるさい。
それを見ていたタクが恨めしそうにRを見ている。分かっておる。お前もプレゼントが欲しいのだろう。
「今日はRちゃんの誕生日だからね。たっくんは10月3日にプレゼントをあげよう」
「でも、たっくんもシフォンで遊びたいの!」
タクは口をとんがらせて既に半ベソ。
「分かった分かった。Rちゃんに貸してもらいな。でもシフォンはRちゃんのだから、Rちゃんが『いいよ』って言ったら貸してもらうんだよ」
と言い聞かせると
「かーしーて」
「いーいーよ」
Rとタクは仲良く遊び始めた。うーむ。けっこう良い子である。そんな良い子のRにプレゼントがもうひとつ。それは僕からRへの手紙である。前もってRから「おてがみかいてくれる?」とおねだりされたので、熱烈なラブレターを書いておいた。
「Rちゃん、ほら、お手紙だよ」
と渡してやるとRは手紙を開いて声を出して読み始めた。
「Rちゃん、たんじょうびおめでとう。ぴあのとすいえい、じょうずになったね。これからもがんばってね。たっくんともなかよくね」
目の前で朗読されるのは恥ずかしいものがあるが、じっと耐えた。そして一番書きたかったことは文の最後に書いてある。
「おおきくなったらパパとけっこんしてね」
キャー!読まれちゃったー!R、僕と一緒になろう。そして栃木でジャガイモ入り焼そば屋を開こう。僕は当然
「うん。パパとけっこんするー」
と甘えるRを期待していたのだが、実際は
「ぷっ」
鼻で笑いおった。そして
「はい」
僕の掌に手紙をぽんと返してまたシフォンで遊び始めた。ひどっ。あ、あれだけお手紙書いてって言ってたくせにリアクション薄っ。せっかくリボンの形に手紙を折ったのになあ…。
それに父がこの手紙を書くのにどれだけ煩悶したことか。親の心子知らずとはまさにこのこと。仕方がないので夜になって
「ぷりっぷー」
と嫁に甘えて抱き付いたら
「うざい」
もっとむごいリアクションだった。どうして愛が誰にも伝わらないのーーー!
与えよ。されど求められん…。
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08月11日(火)
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