ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■愛するあなたへ、贈る手紙
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夜、家に帰ってくると机の上に手紙が置いてあった。

娘・R(5才)の字であることはすぐに分かる。どれどれ、と読んでみると

「パパへ。Rちゃんたんじょうびでしょ?おてがみくれる?」

とのことで…。Rは9日に6才になる。プレゼントはあげるつもりだが、そうかそうか、パパからのお手紙が欲しいんだね、本当にパパベッタリなんだからもう〜、と鼻の下が伸びまくってしまった。

裏面にもびっしりと絵やハートマーク、字などが好き放題に描かれ、なんだかグチャグチャになった曼荼羅のような意味不明のカオス。

「嫁、これ何を描いたのか分かるか?」

「わかんね」

とりあえず余程楽しみにしているのだろうということだけは読み取れた。

朝、Rが起きてから

「手紙見たよ。誕生日にお手紙書いてあげるからね」

と言うとRは嬉しそうだった。昨日の手紙を手に取り

「あのね、パパいっぱいすきだから、いっぱいハートマーク書いたんだよ」

はうう。朝イチでこのメロンパンナのメロメロパンチ級の殺し文句。僕は朝からもうダメになった。

とにかくRの期待が凄いので、僕としても手を抜くことは出来なくなった。本気でRの誕生日を祝い、Rの成長を褒め称え、あと最大級の愛の賛辞を手紙に書きまくらなければならぬ。

さて、どんな文章にしようか…おっと、便箋と封筒も買っちゃおうかナ…手紙を書くのにこんなにテンションが上がったのは久しぶりである。おおそうじゃ、あの時以来である。

「あの時」とは…かつて僕が大好きだった、近所の美少女Rちゃん(Rの名前のルーツである)と毎日お手紙交換していた時以来のドキドキ感である。あの頃は色んなことを考えて毎日毎日書きまくっていたなあ…夜は夜で別の意味でカキまくっていたけれども。

まずRの琴線に触れる便箋を探さなきゃな〜。僕はそこからもうウキウキウェイクミーアップである。どんなことを書いても最後は「大きくなったらパパのお嫁さんになってね」で締め括りたいと思う。娘にラブレターを書けるなんて今のウチだけである。やれるうちにやったれ。

そういえばRちゃんには狂ったように手紙を書きまくった過去があり、Rにもせがまれれば全力で書く所存なのに、嫁に対しては過去手紙なんぞ書いた記憶はビタイチもないがまあよい。杉田かおるである。いや違った、過ぎた話である。

フレンチレターでもあげようかな。

ちなみにフレンチレターとは「今度産む」のことである。

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08月07日(金)
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