ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■紙は折れども心は折れず
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朝、娘・R(5才)が折り紙を持って来て

「パパ、手裏剣作ってー」

と言って来たので

「はいよ。待ってな」

せこせこと折り始めると、それを見た息子・タク(3才)も

「たっくんも手裏剣!ほしい!」

マネしておねだりしてきた。この忙しい出勤前に、同時にふたりから手裏剣折れとか慌しいったりゃありゃしない。

きりきり舞いよ、きりきり舞いよ、魔球は魔球はしゅーりーけーん。なんつって。

「今、Rちゃんのを作ってるからその後でね」

ウェイトアモーメントプリーズと待たせることにしたのだが

「やだ!たっくん手裏剣が欲しい!」

タクはわがままぶりを発揮してしまった。

「Rちゃんが先にお願いしたんだよ?たっくんは次だよ」

「やだ!」

タクが後に言ってきたんだから当然後だろう。いい加減折れろ。折り紙だけに。なんつって。しかしタクはなかなか譲らないまましばし押し問答をしていたら

「パパ、たっくんが先でいいよ」

なんと、Rが弟思いなことを言うではないか。おおお、お前はなんという慈悲深い娘なのだ。将来マザーテレサになれるぞ。とりあえず今度マザー牧場行くべ…と僕は大変感動した。

「Rちゃんは優しいな。偉いね」

Rの頭を撫でまくって褒めた後、振り返ってタクに

「たっくん、よかったなー。優しいお姉ちゃんで」

と言い聞かせた。譲ってくれたRの優しさを分かって欲しい。そして感謝することを忘れてはならない。タクの口から「ありがとう」と言わせなければなるまい。

「こういう時はRちゃんになんて言うんだっけ?」

と問いかけてみると、タクは「えーと…」としばし考えつつニヤリと笑い、

「ただいま」

「違うだろ!」

「ちがうでしょ!」

思わずRと同時ツッコミしてしまった。しかしこのタクのボケにより僕もRも大笑いしてしまい、ちょっと説教モードに入っていた雰囲気もすっかりおちゃらけてしまった。3才児にしてこの切り返しは見事である。お調子者にして実は世渡り上手なのかもしれない。折り紙だけに、

タクの調子のよさは折り紙付きである。なんつって。

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07月29日(水)
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