ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■熱闘!盆踊り
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近所の盆踊りがあった。

町内会のごく普通の盆踊りであるが、屋台の食い物に対して異常に興味を示す嫁と、やはり

「お祭りだから何か買って貰える」

と瞳をキラキラさせている娘・R(5才)と息子・タク(3才)は行く気満々であった。

Rタク
夕刻、浴衣に着替えて気合い充分。

Rとタク
まずチョコバナナを一心不乱に食べまくる。そして定番ヤキソバを食べ尽くし、嫁も

「フランクフルト食べたいなあ」

などと言っており、おのれ僕の極上フランクフルトには見向きもしないくせに、と心で毒突きながらも買い求め、食べ物はあっという間に食い尽くされていった。

僕はというと、缶ビールを買い求めて地元女子中学生の浴衣姿を熱い視線で眺め、

「食い気より色気じゃ」

と悦に入っていたが、やはり何かつまむものが欲しくなった。本当は女子中学生の乳首をつまみたかったが、そんなことをすれば町内追放なのでやむを得ず屋台をうろついてつまむものを探していると、ポップコーンの屋台にて

「お兄さーん。ちょっと寄ってかない?」

とオバチャンに声をかけられたのでポップコーンを買った。ていうかその客寄せ、色街じゃないんだから。さてはこのオバチャン、過去にそういう経歴が…。

さて、つまみもゲットしたので改めて女子中学生の浴衣姿を…と腰を据えようとしたら

「パパー」

Rが幼稚園の友達ふたりを連れてやって来た。

「おお、モナちゃんもみっちゃんもキレイだね」

小さな乙女達の浴衣姿も乙なものである。しかしその少女達の視線は僕のポップコーンに注がれていた。

「あ…食べる?」

「食べるー!」

R
3人にものの5分で全部食われてしまった。イナゴよ!乙女じゃなくてイナゴの群れよ!

去年までのRとタクは、盆踊りでは屋台の食べ物を食いまくり、スーパーボールすくいとかもしまくれば満足して

「おうちかえる〜」

となって引き上げていた。タクは今年もそろそろ

「かえりたい〜」

となったのだが、Rは違った。人が輪になり輪が人になる盆踊りの櫓を熱い視線で眺め、

「私、踊る!」

と言うではないか。私、踊る!私、配る!私、取り立てる!武富士のCMかよ。タクは帰りたいがRは踊りたいとのことなので、嫁がタクを連れて帰り、僕とRだけが残ることになった。

Rは先程のお友達と踊りの輪に加わり、周りの人達の踊りを真似ながら真剣に踊っていた。僕は輪の外に腰を下ろし、ビールを飲みながら眺めていたが、

R
見よう見真似ながらなかなかサマになっており、

「娘の踊りを眺めながら酒が飲めるとは…」

ポップコーンは奪われたが素晴らしい肴を見せてもらい、父は感動した。

程よくへべれけになった頃、Rは僕の元に戻ってきた。

「パパ、これ」

Rの手には100円玉が握られていた。

「どうしたんだ?」

「知らないおじさんがくれた」

いつの間にかおひねりもらってるー!

「し、知らない人からもらっちゃダメだよ…」

祭りの開放的な雰囲気に飲まれ、僕も酒に飲まれ、Rを見張っているという大事な役目を忘れておったわ!と反省し、Rにも後ろめたいながら注意したが、

これこそ後の祭りなのであった。


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07月20日(月)
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