ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■嫁を襲う激痛の正体。
嫁はよくモノを書いている。
ちゃぶ台に突っ伏して家計簿だの何かのメモだの
あと、秘密の日記を書いたりしている。
ウェブでも日記を書いている癖に、
これ以上何を書くというのだろうか。
さすがにコレは怖すぎて覗いたことが無い。
その日も何かを書いているのだろうと思った。
しかし、よく見たら違った。
「おなかが痛い…」
腹を押さえたまま身動きが取れず、声も上げられず
うずくまっていたのだった。
血の気が引いた。
まさか、おなかの子、Rちゃん(仮名)に異変が…。
しかし僕は下手に動かすことも出来ず、様子を見るしかない。
やがて嫁は布団に横になったが、しかめっ面のまま、
痛みをこらえている。
これはとっとと救急車を呼ぶしかない!
そう思った矢先、嫁はノソーと起き上がってトイレに入った。
ばたん、と扉が閉まる音と
がちゃ、と鍵が掛かる音。
もし嫁が出血でもしており、更にトイレの中で倒れていたら
どうやって救出したらいいのだろうか。
僕はすぐ最悪のことを考えてしまう。
おそらく去年の流産の苦い思い出が
僕を一層悲観的な考えにさせている。
何故僕らは子供が出来てもすぐ失敗してしまうんだろうか…。
せっかくここまで育ったのに、またダメなのか…。
もう少しでRちゃんに出会えると思ったのに…。
じゃばばばばばばー。
トイレの水が流れる音がして、はっとなった。
がちゃ…と、扉が開いて嫁が出て来た。
「どうした?大丈夫か?」
「あの…実は…どうやら…」
妙にモジモジしながら答える嫁によると…
ただのフン詰まりかよ!
ち、力が抜けた…。
とはいえ、妊娠中に便秘はつきもの…らしい。
これも大変なことの一つであることは確かなんだよな。
女体の神秘。
母体は便秘。
夫だけが呑気。
…もちょっと、家事でも手伝おうかなあ。
04月12日(土)
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