ID:73399
羽積風narration
by 汐 楓菜
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■将来有名にでもならなければこんな記録ゴミだな
泣きながら握り締めるなら、
カミソリよりペンを。
何かを訴えたいなら。
文字の力など所詮、
血の力には勝てないけれど。
…なぁんて、まぁ実際はペンを握り締めるんじゃなくて、
キーボードを叩いてんですけどね。情緒ないなぁ。
*** *** ***
十年ぶりぐらいに、持病が再発。
お母さんがああなってしまったのも
T氏が生死に関わるような病気になったのも
遠い昔に想いを受け入れてあげられなかった
あの男の気が狂ってしまったのも
どこまでもどこまでも過去までさかのぼって
わたしが疫病神なの?
わたしの周りの人に起こった不幸は
全部わたしのせいなんだ。
やめて、やめて。
誰もわたしに近づかないで!
どうしてわたしなんかに生きることが
許されてるの?
いいじゃない。
わたしが元凶なら、断てばいいじゃない。
という思考回路に落ちていくことが、
わたしの最大にして最悪の持病です。
十代の頃は、そういう思いをいっぱいに抱えて生きていた。
社会に出るようになって、少しは制御できるようになった。
大丈夫。わかってる。わたし個人ごときにそこまで
他者に対しての影響力があるはずがないことぐらい。
なんだろうな。わたしの中心に渦巻くこの思考は。
*** *** ***
今日から母が入院なので、付き添ってきた。
道すがら「もっと可愛らしくしておけば誰かに見初められて
結婚して、養ってもらえるかもしれないのに」などと言われ、
また静かにブチ切れる。
女性だと意識されることほど、仕事を進める上で邪魔になる
ことはない。ほっといてくれ。わたしが職場で下品でガサツ
なのは、半分はワザとだ(半分は地だが…)。
そもそもおまえがそうやって誰かに寄生して生きようとして
失敗してんじゃねーか。わたしは自力で生きてやるさ。
「わたしはあなたたち両親を、恥ずかしくて彼氏の親に紹介
なんてできない。わたしが本当の独り者になった時に、結婚
については考える」と思い切って言ったが「あはは。今どき
親が離婚してることなんて、障害にならへんよ〜。大丈夫」
などと言われ、さらに切れる。
おまえたちはじぶんたちの恥が離婚だけだと思っているのか。
わたしだって離婚のような小さな問題は、気にしてもいない。
*** *** ***
こないだまで金をせびってきていたくせに、
急に「今日会社休ませたぶんの日給と足代」
などと言って二万円を握らせてきた。
「いつも悪いねぇ」…誰に仕込まれた芸だ。
「生活費がなくなりそうだから月二万よこせ」と
当たり前のように言っていたじゃないか。
そしてわたしはもう諦めてそのつもりでその同じ金額を、
何をして稼いでると思ってるんだ。
そんないとも簡単に、自分の稼ぎでもない通帳から
その金額を出すなよ。と、振り回されている自分が情けなかった。
わたしはもう、後戻りできない。
*** *** ***
わたしは差別意識など無いかのように振舞うことはできるけれど
心の中ではきっちり差別意識を持っている人間だと自覚している。
精神病院の中。
わたしがこれまでの人生で無関係だと目を逸らし続けてきた
如何にも精神異常な人がたくさんいる。
母自身も「わたしって、あんな人たちと同じなの?」と
かなりの戸惑いを見せている。
「母はあの人たちとは違う、入院は撤回して連れて帰ろう」
という気持ちが80%
「何ら変わりはない、あの人たちと同じ眼をしている」
という気持ちが20%
わたしが母に対して抱いている感覚と同じように、
母も今日から仲間になる患者さんたちのことを「怖い」と言う。
だけど、今回のは母が自ら希望して手配した入院だ。
わたしが薦めてそこへ押し込めようとしたわけではない。
母が自ら「やっぱりやめる」と言い出さなかった以上、
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08月04日(月)
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