ID:73399
羽積風narration
by 汐 楓菜
[75372hit]
■欠如する私
昼寝して、夢を見た。
婦人科にて検査、妊娠発覚。
夢なので、
私の環境には子供を産むにあたって何の障害もない。
看護婦さんも先生も、
とてもにこやかに「おめでとうございます」と言う。
ベッドの上。複雑な気持ちで、ずっとずっと考える。
考えて考えて、私は先生に尋ねる。
「堕胎にはどんな方法があるんですか?」
説明を聴いて、また悩む。
悩んで悩んで、私は先生に言っていた。
「おろしてください」
夢だったけれど。夢だったけれど。
悩んだ悩んだ思考内容は、現実の私のものだったんだろうな。
恋愛とSEXに、どういう関係があるのかはわからない。
愛する男の子供が欲しいという感覚は、理解できない。
一つの人格と、逃げられない立場で真剣に向き合うのは怖い。
大嫌いな自分の血を引く人間なんて、増やしたくない。
おかしいな。あたしはやっぱり決定的に何かが欠けている。
*** *** ***
T氏の腫瘍が、1mm大きくなっていたと言う。
あと3mm大きくなると、覚悟が必要だとか。
やや自暴自棄になってはいるようだけど、
とてもよく自分を律していらっしゃるように見える。
強いなぁ…と思う。
だけど、きっと、そうではなくて。
壊れ方も甘え方も心の預け方も知らない人は、
いつも強く見えるものだ。
07月27日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る