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かなしいうわさ
by 石井
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■フジロック感想文 初日 2日目
「さぁ、そこのキャップ被ってるあなた。手をあげてちょうだい。アリガト。あと、そうね、そこの...あ!ブロークンソーシャルシーンのTシャツ着てる君!君!あーウレシイ、手をあげてねっ。さあこれで会場が3つに分かれたわよ。これでみんなは"フェイスト合唱団"なんだからねッ! それぞれのエリアで、それぞれの音程でハモるのよ。やってみましょう、いっせーの、はいっ、アーーーーーーーーーーッ、そうそうその調子。続けて アーーーーーーーーーーーーーーーイッ、ソッ、ソリィー」
と始まった「So Sorry」。
皆のコーラスが曲に融けてゆく。その曲がオレンジコートのステージ後方に大きく開けた青い空に、まっすぐにすーっと昇っていく。音と気持ちが混ざり合う。

いい時間だ。

そして、続けて演られたのは、ロン・セクスミスの名曲「Secret Heart」。 あの曲の持つ潔い美しさを、見事に捉え切った歌と演奏。曲が進むに従って、演奏も序々に高まっていく。その静かな高まりがほろほろっと溢れ出るさまの美しさ。すばらしい音によるすばらしい時間が過ぎる。



その後も、硬軟織り交ぜながら、自分の音楽を自分の思うままに観客と苗場の空に溶け込ませていった。

上手いアーティスト、巧いアーティストは沢山いる。そして、上手くも巧くもないけれど、説得力のあるアーティストというのもやはりいる。後者に重きを置いている俺には、録音物で聴くファイストにいまいち物足りなさを感じていた。でもこのライブでやっとわかった。この人はどっちも十分に持っている。音楽の神なんて居るわけがない。でも、もし居たとしたら、この人は選ばれている。俺が音楽家だったら、猛烈に嫉妬していただろう。世の中って不公平だ。だから面白いんだけど。







ああ、もうこの感動を胸にそっと残したまま帰宅したい。いやいかん、俺にはジョナサンがまだいるじゃないか... 呆然としたままグリーンステージにふらふらと戻る。イギーに思いっきり面叩いて目を覚ましてもらおう。








Iggy & The Stooges
バンドの音、冴えてるねえ!Mike Wattさっすがー。
肝心のイギー。吼えてる吼えてる。格好良い。

偉い。スゴイ。でも、往年の名曲を歌うイギーは、イギー・ポップという役を頑張って演じているただのおじいちゃんに見えてしまう瞬間が多々あり... 途中で気持ちがフッと醒めてしまった。例えばニールヤングは、往年の曲を演っても、古びていなかった。この日のストゥージズはなんだか懐メロに聴こえてしまったよ。ギミックはあっていい。ハッタリややせ我慢だってオーライ。でもやっぱり自己模倣は違うだろ。だって貴方はイギーなんだから。
といってもそんなの酷な話だよな、観てる側は気楽にそんなこと言うけどそりゃ無理って話。THE SHOW MUST GO ON。仕方ないよね。俺が観なければいいだけの話だ。



ということで、途中離脱して、メシ喰ってました。パエリアとか。







ほいで戻ってビースティ。

Beastie Boys
音小さい... もう問題外な位。隣の奴らの話し声の方が大きいという最悪の状態。
そして、致命的なことに、バックトラックが面白くない。昔から思ってたんだが、ミックスマスターマイクはセンス悪いよ。過去の名曲群はほぼ全て途中でビートを変更して臨場感出していくんだけど、このブレイクのセンスが悪いこと悪いこと。ラップに全く合ってない。Sure ShotやShake Your Rampを汚さないで! ずんずん醒めて、そのまま離脱。
しかし、友人に聞いたところ、後半のバンドスタイルになってからがすごく良かったみたい。音もでかくなり、Time For Livin'とか、果てはハードコア時代のEgg Raid On Mojoまで演ってたと。もちろんMoney Mark入りで。あーそりゃいいねえ。もうちょい我慢して居ればよかったか。








ああ(´Д`;)寝ますね

08月16日(木)
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