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かなしいうわさ
by 石井
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■フジロック感想文 2日目 その2
猛暑猛暑といいながら、早くも暑さがぬるみつつある。おれの夏が終わる前にフジのレポートを完了させなければ(;´Д`)






2日目 その2

「ジョナサン・リッチマンが大好きで ジョナサン・リッチマンと発音するだけで天国」

と歌ったのは山川のりをさん a.k.a. ギターパンダ

街中でジョナサンというファミレスの看板を見るたびに「えっ、ジョナサン?!」とビクッとしてしまうのは、俺だ。
(いや関西にジョナサンって全然無かったからまだ慣れないんだよ) 
つまらない冗談にきこえるかもしれないけど、ただの事実だ。
まぁ、そういうヤカラの書く感想なので、適当に割り引いて読んでやってください。







ビースティを抜けたその足で、まっしぐらに向かうのは苗場食堂。だいぶ早いけど、ビールでも飲みながらゆっくりとジョナさんを待とう。そんな暇な時間すらもいとおしいに違いない。あれ、人が多いな。日本で地味な人気はあるにせよ、ここ15年くらい新作出しても邦盤なんて全く出ないような人なわけだから、この状況はおかしい。皆たぶん何か他のバンドと間違っているんだろう。それか苗場食堂でおもちを撒くというデマが流れたとか。皆さん次はジョナサンですよ。ちゃんとタイムテーブルを確認しなさい。

お、ジョナサンだ。

「ギャー」

Jonathan Richman


ギャーてお前ら(;´Д`)
俺がギャー言うなら判るけどもだな「ウオオオ」
「ジーーョナさああああーん」
「イエーエエエエ」「ギョアー」

そうか。そうかお前ら。そうなのか。
この世にジョナサンが「ギャー」なんて歓声で迎えられる場所があるとは思っていなかった、でもフジなら起こるんだねこんなことが。日本ハムが日本一になったのと同じように、ジョナサンはフジのちいさいステージでギャーと迎えられた。迎えられたんだ。
ジョナサンが歓待されているだけでそこは天国だ。そうだろ?この時点で笑いながらヒクヒクと涙が止まらなかったのは恥ずかしいので内緒にしておいてください




ジョナサンはいつもしかめっ面でライブやる感じなんだ。あんまりニコニコしないイメージ。ライブのDVD観ていてもそうなんだ。かなり前に、ハイロウズがジョナサンを前座扱いで日比谷野音に呼んだときも、ほぼ終始しかめっ面で歌い踊ってた。それはそれでシヴかった。なのにもう今日は初手からノリノリのニコニコ。本当に愉しそうだ。ニッコニコしながら演奏している。声も愉しくて笑っちゃってうわずったりしている。そんなジョナサンの愉しげな演奏をみて、ジョナサンを昔からこよなく愛するものも今日はじめて見るものもごちゃごちゃに混じりながらニコニコと愉しそうに観ている。何なんだここは。もし俺が死んで天国行ったとしても、そんなんきっと無いけど、あるとして、この場所この瞬間以上の天国なんてないでしょうあるわけがないね 







トミー・ラーキンスのシンプルなカクテル・ドラムにのせて、アコギ一本で歌います
せつなくあまく歌いあげたってのに、曲間になったらギターを置いてカウベル叩いてダンシング。
どこかテレているような、でも何者も気にしていないような、奔放な、すっとぼけた、洒落た、貧乏な、だらしない、きれのいい、いかしたダンス。ああ、俺はドラムンベースだろうがハウスだろうがラテンだろうが、踊るときにはジョナサンのこのダンスを目指して踊っているんだよな。いや目指してたらたぶんずっとこのダンスには辿り着かないんだろう。ジョナサンは昔のライブで日本語でこう言った「ボクハ ムシンデ オドッテイルヒトヲ ミルノガ ダイスキダ」 そうだね 頭は真っ白でいこう
今のこのひたすらに愉しい気持ち、真っ白に愉しい気持ち、このきもちを少しでも憶えておこう、そして日々の生活でそのままそれを継続していこう、ああこれであと5年くらいは最悪の事が立て続けに起こったとしても生きていけるよ








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08月20日(月)
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