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えすぱっ子
by ひかる。
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■選手紹介 1988年度組 (後編)
 課題はフィジカル面の脆さ。特にスピードにも難があり、ドリブラーに対して簡単に一方を切って逆へ切り返されて突破されることが多い。なまじ判断が良い分、相手のミスを待ってそれを奪う癖がある。2年の時、中央ではなく敢えて右ストッパーで使われたのは、その克服を求める指導陣の期待の表れだろう。しかし、ミスを犯す確率の少ない相手=プロに上がるなら対戦を避けられない相手に対し、能動的に体を当てて奪う守備ができなかったことが、プロ育成機関であるユースチームでの出番減に繋がった。あと緊張しやすいタチらしく、一発のパスを狙い過ぎて相手に当ててしまったり、落ち着きのないプレーも多い。


▼池田 康彦  1988.09.15生 [169cm/62kg] CH 「ヤス」
  FC島田/初倉FSS (島田市初倉小) →清水Jrユース (島田初倉中) →清水ユース (静岡学園) →阪南大
  U-16NTC (04年)、U-15日本代表・U-16/14NTC・メニコン杯選出&クラブ選手権優秀選手・東海クラブ選手権優秀選手・
  静岡選抜 (03年) 、U-14NTC・静岡選抜 (02年) 、静岡選抜 (01年)

 ナイキ杯の時の主将。中2の頃から完成度は高く、一つ上の学年に交じって先発に割り込んだ。最終学年では主将を岩本に譲ったが、変わらず声とプレーでチームを牽引。ユースでも、前年の二枚看板ボランチ、枝村と山本真の負傷もあって定位置を掴むと、彼らの復帰後もポジションを譲らずに最長の出場時間を誇り、1年目にしてチームの重心を司る。しかし、2年目は柴田・高野、3年目は前田と、コンバートされた選手の前に出場機会を失った。

 好きな選手が、マケレレ (しかもレアル時代) という、実に渋い選手。池田自身もよく走り、泥臭く体を張り、共にボランチを組む選手の攻撃力を遺憾なく発揮させた。169cmと小柄ながら、90分間動き続けるスタミナ、周囲の流動的なポジションに惑わされずに急所を見極める戦術眼、大型選手の突進を正面で受け止める勇気は、それを補って余りある。ゴールが決まれば真っ先に喜びを分かち合い、敗戦に打ち拉がれる選手に駆けつける、そんな真っ直ぐな精神がとても素敵。
 そんな池田の課題は、臨機応変さ。チーム戦術に従って「スペース」にパスを出すことはできるのだが、周囲の状況をよく見て正確に「選手」にパスを繋ぐことを苦手としている。体格の問題もあってキープ力に欠ける時があり、素早いプレスを受けて慌ててボールを失い、相手のショートカウンターを許してしまうことも。Jrユースからユースへ、とりわけトップを目指すという視点から見た場合、より厳しくなるプレッシャー下で要求される技術を満たせられなかった。


▼桑原 彬  1988.10.27生 [174cm/62kg] RB・CH 「アキラ」
   清水FC/有度二SSS→清水Jrユース (清水七中) →清水ユース (清水東高)

 双子 (実は女の子を含む三つ子) の桑原兄弟の兄。利き足は右。有度二では、2人でボランチを組んでいたそうだ。Jrユースでもボランチでプレーしていたが、渥美の怪我もあって、右SBに転向。今度は、双子で左右対照のSBを組むことに。秋以降は、怪我から復活した渥美にポジションを譲ることも多かったが、無事に昇格を果たした。1年目は右SBとして、渥美と二番手争い。2年目終盤に4バックを採用されると再び渥美を右SBを争い、Jユース杯決勝トーナメントからレギュラーを掴んだ。3年目にはチームの方針がなかなか定まらない中、再びボランチを務めるなどしていたが、夏の大会を最後に引退している。

 元々ボランチだったこともあり、視野が広く、柔らかいキックを持ち、パス出しにセンスを伺わせる。後方に位置してアーリークロスで狙いつつ、前方の動き出しに巧みに合わせてきた。カバーリングにも優れ、CBの裏をケアできる。最近になってドリブルに力強さを増しており、前方の状況に合わせて縦に裏へ抜けたり、中に切れ込んだりするようになった。一方、コンタクトに脆さがあり、ドリブラーと対峙すると強引に押し切られてしまうことがある。攻撃面では、相手を抜くためのスピードやフェイントも、磨きを掛けていきたいところだ。


▼桑原 卓哉  1988.10.27生 [173cm/65kg]  LB・LH・CH 「タクヤ」

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04月03日(日)
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