ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■プロの通訳は、政治家の「どうも、どうも」を、何と訳すのか?
【わたしなどのところにも「どうしたら同時通訳になれるか」という問い合わせがしばしばある。
そんなとき、次のように答えるようにしている。
この職業には向き不向きがある。時間のストレスに耐えられる図太い神経系と頑丈な心臓。一般に平時の心拍数は60〜70、重量挙げの選手がバーベルを持ち上げる瞬間、それが140まで上がるといわれているが、同時通訳者は、作業中の10分なら10分、20分なら20分ずーっと心拍数は160を記録し続けるのだから。
それから、完璧主義者には向かない。時間的制約ゆえに最高最良の訳の代わりに次善の訳で我慢する妥協の精神が必要。「尿」という単語が出てこなかったら、黙り込むよりも「小便」「オシッコ」あるいは「液体排泄物」と言ってしまう機転といささかの男気が求められる。】
そして、米原さんが紹介している、同時通訳の「日当」について。
【同時通訳者の日当は1日12万円なんです、7時間以内で。半日すなわち3時間以内で8万円です。国際通訳者連盟(AICC)というギルドがありまして、通訳条件の基準をつくっている。通訳をする相手が誰であろうと、つまり身分や貧富の差などまったく関係がないんですね。あらゆる顧客を平等に扱う。ちょっと排他的な組織で、自分たちの権益を守らないといけないから新参者を排除するんです。それが気に入らなくて、わたしは入らないんですけど。】
「日当12万円」というのは、通訳のなかでも最も難しいとされる「同時通訳者」ですから、一般的な通訳者の場合は、こんなにはもらえないのでしょうが、通訳っていうのは、本当に大変な仕事なのです。「言葉さえわかれば、誰にでもできる」なんて、とんでもない。
11月14日(土)
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