ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■『赤ちゃんポスト』に捨てられた「障害を持つ子ども」
 親にとって、自分の子どもはとにかくかわいいものだ、何があっても愛せるものだ、と思いたいけれども、実際に「経済的負担」「多くの『自分の時間』を割かなければならないことへの不満」というのもあるはずです。

 「じゃあ、この『ゆりかご』が無かったら、16名の子どもたちはどうなっていたと思う?」と問われたら、どう答えればいいのでしょうか。
 僕はやっぱり、この『ゆりかご』が今の世の中に存在することの「意義」を否定できないのです。
 「そんな酷いことをする親が悪い!」
 確かにそうです。世間の多くの親たちは、どんな「不肖の子ども」でも、親としての責任を果たすために頑張っているのです。自分が大人になってはじめてわかったけれど、誰かの親であり続けるっていうのは、本当にすごいことですよね。

 「障害を持った子どもが生まれてくる」のは、親のせいではないし、ましてやその子ども自身が悪いわけでもない、そして、どんなにその負担が大きなものであっても、「親が責任を持って育てなければならない」。

 結局、世の中というのは、一部の「不運な人々」に責任を押し付け、大部分の人はそれを「運命」だと見て見ぬふりをすることによって成り立っているのだろうか、そんなことを考えずにはいられません。

 『赤ちゃんポスト』の存廃を論じるのではなく、もっと、社会全体が「自分が親だったかもしれない子どもたち」をサポートしてあげることを論じてもらいたい、僕はそう思っています。

04月12日(土)
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