ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■芥川賞作家・川上未映子さんが語る「今なぜ若い子にケータイ小説が受けるのか?」
そして、そういう「現実」を受け入れながらも、「彼女たちにも伝わる小説」を模索しているというのは、本当に凄いことだと思います。多くの「大家」たちや「文学愛好家」たちが、「ケータイ小説」を読んでいる若者たちをみて「あいつらはレベルが低いからしょうがない」と切り捨てているのと比べると、年齢が「ケータイ小説を読む若者たち」に近いこともあってか、川上さんは、かなり彼らのことが「理解できている」ように感じるんですよね。僕もいままで、「ケータイ小説」を読む若者たちを異星人のように忌避してきたのですけど、こんなふうに言われてみると、ケータイ小説のような人との接し方が当たり前になった時代だからこそ、若者たちはケータイ小説に惹かれるのだと思えてきました。
あと、引用の後半部分の「30代女性の話」も、とても興味深かったです。「考える前に子供をつくらないと子供は出来ない」かあ、うーん……30代の夫婦の片割れである僕としては、すごく実感が湧く話。考えれば考えるほど「この時代に子供をつくるメリット」は無さそうな気はするし、とはいえ、今の時点で「子供がいない人生」を選択する勇気もないし……
しかし、「ケータイ小説」ばかりを読んでいる若者が、村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル』を読み遂げることができるのか?とか考えてしまうのもまた事実なんですよね。『ノルウェイの森』なら大丈夫なんじゃないかという気はしますけど。
02月11日(月)
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