ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「艇王」植木通彦に引退を決意させた「ファンの言葉」
 お金がかかっている競艇場では、選手たちはかなり激しいヤジにさらされることが多いのですが、「艇王」植木選手にとっては、「ファンに優しい言葉をかけられるようになってしまったこと」というのは、勝負師としての自分の限界の象徴のように感じられたのでしょう。
 汚いヤジを浴びて嬉しく感じる人はいないとは思いますが、「ヤジも浴びせられなくなる」というのは、それはそれでせつないことなのかもしれません。誰からも期待されていなければ、ヤジられることもないはずです。
 もちろん、これまでも植木選手が失敗をしたときに、優しい言葉をかけるファンが皆無だったわけではないのでしょうけど、その落水のとき「ファンの優しい言葉」が耳に残ってしまったというのは、やはり、植木選手自身にも「そろそろ限界かな」という意識があったような気もします。

 「ファンの優しい言葉」に「自分の限界」を悟ってしまった植木選手。
 このファンには悪気は全然無かったと思うのですが(むしろ、イヤミっぽく言われていたら、植木選手の心には残らなかったでしょう)、勝負の世界というのは、本当に厳しいものなのだな、とあらためて考えずにはいられませんでした。

07月23日(月)
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