ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■なぜ、日本映画に「リメイク作品」が増えたのか?
もちろん、そんなことは製作側である両監督は百も承知で、この「リメイク」という仕事をされていたようです。樋口監督は「話題性は絶対に必要だから、リメイクの有利さも捨てがたい」という、現実的な面での「リメイク作品のメリット」も正直に語っておられますし。「お金じゃなくて、好きな作品だから自分の手でリメイクしたかった」といくらアピールしてみても、やっぱり「お金にならないリメイク」をやるのは、映画を1本製作するのにかかるコストを考えたら、ちょっと無理ですしね。
あのピーター・ジャクソン監督が、愛する『キングコング』をリメイクできたのは、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでの彼の成功とネームバリューあればこそ、でしたから。
この対談のなかで、僕がとても印象に残ったのは、樋口監督が「リメイク作品をつくる理由」のひとつとして、「これからの映画産業を支えていくはずの『もうすぐ定年退職を迎える世代の人々』へのアピール」を挙げていたことでした。確かに、平日の夜の映画館には、けっこう御高齢の観客が多いな、という印象を僕も持っていたのです。僕は「映画は若者向けのものが中心」だと思い込んでいたのですが、製作側にとっては、これからの映画産業にとっての「生命線」は、「若者」ではなく、「もうじき定年退職を迎える世代(あるいは、もう少し上の世代)」に移ってきているようなのです。今の30歳以下くらいになってくると、レンタルビデオやDVDで映画を観ることが当たり前になってしまっていて、「映画を映画館で観ること」にこだわりが無い人も多いでしょうし。逆に、映画館で上映されている作品にも「これは興行収入はいまひとつでも、DVDの売り上げに期待しているんだろうな」というような「ちょっとお金をかけたテレビドラマ」みたいなものが増えてきているような気もするのですけど。
ただ、若い世代にもアピールしていかないと、長い目でみれば「映画人口」は減っていくばかりなのもたしかではあるのですよね……
12月20日(水)
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