ID:60769
活字中毒R。
by じっぽ
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■「日本人は閉鎖的で外国人に冷たい」という嘘
 まあ、このお二人の「立場」を考えれば、重要な顧客である日本人の悪口を「文藝春秋」で喋りまくるわけにはいかないでしょうから、多少は割り引いて聞く必要はありそうですが、この対談を読んでいると、確かに「日本人は閉鎖的」だというのは、もしかしたら「思い込み」にすぎないのかもしれないという気もしてくるのです。
 考えてみたら、日本人は外国人を「言葉が通じないから」という理由で「敬遠」しがちなのですけれど、その一方で、話しかけらればなんとかその言葉の意味を分かろうと努力はしますし、そもそも「話が通じないのを申しわけなく思う気持ち」というのは、少なくとも「言葉が通じない相手は無視するのが当然という考え方」よりも、はるかに「開放的」なのかもしれません。いや、「通じる」ことに比べればはるかに下だし、自慢するほどのことじゃないと言われれば、それまでなんですけれども。
 それでも、コラスさんが語られている「35年前の日本人」の、現代日本人である僕からすれば、おせっかいなのではないかと思えるほどの「親切さ」に比べれば、確かに「日本人は閉鎖的になってきている」とも言えそうではありますね。

 しかし、このお二人の対談の引用の後半部を読んでみると、やっぱり、日本人というのは「異質」なのかな、とも感じます。それが良いか悪いかはさておき、「なんで日本人というのは、こんな些細なところにクレームをつけてくるんだ?」という疑問を持つ外国人が多いのでしょう。世界基準としては、このお二人のように「お目が高い顧客」を喜ぶ人ばかりではないというか、こういうふうに良いほうに考えてくれる人のほうが少数派なのではないかと思われますし、この「難ありドレス」の件に関しては、この二人の対談の内容にすら、ちょっと嫌味が含まれているような……
 例えば、アメリカ産牛肉の輸入問題にしても、日本側としては、「あんないいかげんな加工をして、BSEになる可能性があるような肉を輸出しやがって!日本人をナメてるのか!」という考え方が多数派なのですが、アメリカ人は「日本人をナメている」わけではなくて、「アメリカでは、あれで十分」というのが根底にあるからこそ、日本の要求が理解できないのだと思われます。それでも「商売」なんだから、顧客のニーズに合わせるのが当然なのでしょうけど、そういう「基準」の違いというのは、大国にとっては受け入れ難いのかもしれませんね。

 でも、どうなんでしょう実際のところ。やっぱり、ジバンシィのドレスの裾から少し糸がぶら下がっていたら、クレームをつけるのが日本人として普通なのでしょうか?
 そういうのって、むしろ人種とか民族っていうより、個人個人の「要求水準」の問題のような気がするし、僕はクレームつけるのがめんどくさいので、そのくらいなら自分で切ってしまうと思うのですが。
 

08月21日(月)
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