ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6830,読書日記 〜『神の発明』―形而上学革命 −1
『神の発明』中沢新一著
* 3つの形而上学革命の切口
オウム教の分析の甘さでバッシングされた中沢新一の著書を図書館で見つけた。
3つの‘形而上学革命’の切口が面白い。欧米史感の基本は、唯一の神、アッラー。
その発見を第一の形而上学的発見とし、第二次形而上学革命を科学革命にして、
第三次形而上学的革命を、その狭量さを取り除いて神を地に足をつけたと…
現在のAIとネットが、これにあたるか。現実社会の上に、ネット社会を覆った
現在、世界が根底から変わろうとしている。スピノザが宣った心の内部で起こる
「内在的超越」が、世界隅々までネットで繋がってしまった。
〜ネット上のビュアーの概要と、Amazonの内容説明が良い。
まずは、ネット上のビュアーの概要より
≪ 第一次形而上学革命---神の発見
第二次形而上学革命---科学革命
第三次形而上学革命---科学の狭量さを取除き、神を地に足の着いたものする。
日本語の神は2つの意味がある。
・超越的な神-ゴッド
・自然そのものに宿るカミ -スピリット
視点のひっくり返しスピリット族の中からゴッドは発生した。
むしろスピリットからGODの離脱は必然はなく、本質的な進化はおこってない。
人の求めにより、スピリットをGODとして勝手に格上げしただけだ。
一神教が自分だけ特別だというのは、むしろ例外的である。
「超越」:「超越」は心の内部で起こる。スピノザは「内在的超越」と呼んた。
「超越」な脳の感情の一形態にすぎないのかもしれない。
「世界はスピリット」で満ちている」という考えは、普通「アニミズム」は
一言でかたづけられるが、脳や心の中に住んでいる、外界と自由に行き来して
いると考えると、そんなに簡単ではないと思えるだろう。
第3章:GODにならなかったグレート・スピリット
スピリットは、我々が意識を取得する以前から我々の脳にすんでいたかも
しれません。同時にその中でも秀でた「いと高き神」「グレートスピリット」
も含まれていた。しかしあくまでも数々の神の中である。唯一神にはなろうと
しないのだ。ではいつ唯一神が現れたのか?
第4章:自然史としてのGODの出現
王の出現により平等が崩されたがそれでも、平等なコミュニティーに神と人
は暮らした。それが破られたのは、モーゼの出エジプトの後である。
モーゼが助けたのは、60万人奴隷(ヘブライ人)であった。せっかく自由に
したのに、彼らの精神は、奴隷のままであり、新たな主をもとめていた。
ここに神は一気に異常な高まりに達した。ここで人類史上初めて一神教の思想
が芽生える。モーゼは、奴隷の身分から自由人への変化には、人間の根底的な
変化(新たな自己意識と再誕意識)が必要であり、いかなる『奇跡』をもって
しても奴隷を自由人に変ええないことを悟ったのだ。だから奴隷を通じ、故意
にあらたな支配者たる一神教が作られたのでる。
終章:未来のスピリット
スピリットの危機
スピリットの復活などといって喜んでいる場合ではない。
神はとっくに死んだ、 商品化されたスピリットがいまや死のうとしている。≫
―
▼ 「3:30:67の法則」を当てはめると、「3%の神と周辺。30%の信者。
67%の神を信じてない人たち」に色分けするとクリアになる。考える人、
考えを理解できる人、そして、三分の二のただ彷徨う人たち。 〜つづく
・・・・・・
6466,つれづれに哲学 〜平等と公平の違い 〜2
2018年11月26日(月)
* 餌付けされた猿!
人間とチンパンジーではDNAの違いはわずかに1%という。
他に何が違うかというと、言葉と、それから起因する想像力の差。
そのチンパンジーが敏感なのは、エサや扱いの「差別」。類人猿からして、
こうだから、人間なら、当然、格差と差別に対する敏感であるのは当然である。
シャッポ(象徴)としての天皇制も、問題ないとは言いきれない側面がある。
半世紀前の話になるが… 欧州一周ツアーに参加した時のこと。
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11月26日(火)
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