ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6801,読書日記 「人生の目的」
        
         < 『人生の目的』 五木寛之・著 >
   * 人生に目的が有りか、無しか?
 人生の黄昏時に、今さら「人生の目的」と問いかけられたら何をか言わん。
現役なら、『全機』『生甲斐を見出し、邁進すること』『後味の良い人生を』
『節目を叩く』『宇宙の彼方からの旅人の視点で地球への旅として深く広く
世界と、人間観察をすること』などと、気の利いたことを考えていたが、
前期高齢者から後期高齢者に、あと一年数ヶ月で移行しようとする現在では、
<一日を味わい、満足できれば、それで良し。後先のことは、なるがまま>
とまあ、変わるものよと… ‘まえがき’の冒頭の、父子心中事件の父親の
時間が、胸に刺さる。そこに隠れた人生のテーマ。人生は目的あり? 
そんなものは、あろう筈がない?という、二つの対立するテーマは、何世紀も
わたって議論されてきた。成功者に意味ありでも、失敗者には、大した意味が
ないのか。
 ――
  〜内容紹介〜
《 妻に蒸発され、小学生の息子二人を抱えてまじめに働いていた父親が、
「疲れた」といって子供たちと心中した。父親のズボンのポケットには10円
銅貨一枚、子供の手帳には「おかあさんもじ国(地獄)へ行け」と書かれていた。
四十数年前にあった悲惨な事件だが、なんともいえないリアルさと、自分の胸
に指を突きつけられる思いが今もする。お金も家族も健康も、支えにもなるが
苦悩にもなる。人生はそもそも思うにままならぬもの。
ならば私たちは何のために生きるのか――。
人々に寄り添うその深い洞察が大反響を呼んだ衝撃の人生論。
時代が変わる今、再読したい心の羅針盤。
 雨にも負け、風にも負け、それでもなお生き続ける目的は──? 
すべての人々の心にわだかまる究極の問いを、真摯にわかりやすく語る、
人生再発見の書。 》
 ―
▼ 学生時代から、この方、「如何に生きるべきか、何を目指すべきか?」など
「人生の目的」について、色いろ本を読み、悩み、何か知ったような心持になり、
現在でも、「何をしてきたか、何だったのか」を、繰返し、最後は、「所詮は
宇宙の微細な存在」として諦観している日々! 閑なればこそ。 としても、
この年齢なりに、面白いほど刺激があるから、不思議である。充実していると、
自らに語りかけるしかないということ… 良く遊び、学び、働いたか、休んだか、
充実した日々を過ごしているか?と、毎日毎日、飽きもせず、同じようなことを
考え、戯言を書いている自問自答も面白いもの。
 この本の冒頭に、子供の手帳に「おかあさんもじ国(地獄)へ行け」と書かれた
母親、当時、30歳半ばとすると、生きていれば80歳。 生きた分、地獄の苦海で、
ひたすら、子供の成仏を祈るしかなかったのか。
 歎異抄の…《 弥陀の本願には、老少善悪のひとをえらばれず、たゞ信心を
要とすとしるべし。そのゆへは、罪悪深重煩悩熾盛の衆生をたすけんがための願
にてまします。」(第一章)。念仏を唱える信心だけが、この母の人生の目的と。 
天国も、じ国も、それぞれの心の内にあり。瞑想は、それらから達観するにあり。

・・・・・・
6437,閑話小題 〜友、遠方よりくる
2018年10月28日(日)
   * バブル期に
 10数年ぶりに学生時代の友人と飲む。38年前になるが、新潟シリーズの創業の
半年前に大手中堅商社の新潟支社に転勤で赴任してきたばかり。引継ぎの幾つか
の案件に私の名前をみつけ電話をしてきた。新潟で知人が皆無の中で、ゼネコン
関係の資材を扱う部門で、情報を得るにうってつけ。 学生時代のクラブで親友
というほどでもなかったが、比較的親しい合気道演武の相方だった。 その後、
開業を経て16年、2〜3ヶ月の割合で新潟駅前と古町に飲み歩いていた。その後、
本社の方に戻っていたが、新潟滞在中に県外の女性と結婚、二子が生まれていた。
彼にとって新潟は第二の故郷、その息子にとって生まれ故郷になる。
 勤めた商社が、4回も吸収合併を受け、そのハンデの環境で生抜いてくるには

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10月28日(月)
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