ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5555,閑話小題 〜『ルーム』
   * シネマ、『ルーム』    http://gaga.ne.jp/room/
 先週、観てきたシネマの『ルーム』。ネットの評価は高い。内容はスリラー
の恐怖ものでもなし、地味だが、考えさせられる内容だった。17歳で誘拐され
7年になる若い母親。監禁されていた納戸から、誘拐犯のタネの5歳の子供を
脱出させた結果、解放される。それまで、子供は、部屋以外の世界はTVと天窓
の光しか知らない。 映画の後半は、新しい世界を次々と知っていく子供の姿と、
犠牲になった母親の人生に対する葛藤が物語として続く。子供は、母親と二人で
過ごした納戸が懐かしなり訪ねるが、子供は、その狭さを改めて知る。
外を知らないのも人生だが。子供にとって、誘拐犯の父親に対しての思いは、
まさに、<母と子供にとって「その父の存在自体が悪」になる。評価、85点。
  〜ネット上の映画解説〜
≪・映画「ルーム」が描く、ブリー・ラーソン演じる若い母親ジョイと5歳の
 息子の物語は、設定だけを聞けば随分エキセントリックに思えるかも知れない。
ある日突然誘拐され、7年間監禁され続けた悲劇の女性ジョイ。そして監禁部屋
で生まれ、外の世界を知らないまま5歳になったジャック。そんな母子がついに
解放されるのだが、目の前にあらわれた現実の世界は2人を困惑させてしまう…。
・年にわたる拉致監禁、誘拐犯との間に生まれた息子、命を懸けた脱出劇と世間
からの好奇の目。数あるゴシップ的要素にも関わらず、レニー・アブラハムソン
監督は地に足を付けた演出で奇妙な環境で普通に生きようとする葛藤を等身大
に描き出す。

・狭い監禁部屋から出たことがないジャックは、テレビを通じてだけ外の世界を
覗いてきた。しかし息子に〈閉じ込められている〉と感じて欲しくないジョイは、
部屋の中が〈本物=現実〉で、画面の中の出来事は〈偽物=フィクション〉
だと教え込む。2人がいる部屋の外には空っぽの宇宙しかなく、出ると死んで
しまうとウソをつくのだ。
・ところが監禁部屋からの脱出によって母子の世界は一変する。実は部屋の
外には無限ともいえるリアルが広がっていて、ジャックは培ってきた認識や
アイデンティティをすべてリセットしなくてはならなくなる。

・一方、ジョイが帰還を切望した外の世界は、一度解き放たれると皮肉にも
精神的牢獄になってしまう。2人だけで完結していた監禁部屋にいる限り、
社会という膨大な関係性の集積から無縁でいられたからだ。失われた7年の
重みと他者の存在が次第にジョイを追い詰めていく……。
・結果としてジョイもジャックも生きるべき世界をゼロから発見し直さなくて
はならない。痛みも喜びも伴うが、未知の物への期待感と新鮮な刺激は一歩
ずつでも前に進むことを後押してくれる。

・実はこの物語、驚くほどにわれわれが「映画を観る」感覚と似てはいないか。
われわれは映画のスクリーンと向き合い、未知の世界を探索することで世界観
を押し広げ、時に内面を見つめ直し、やがて自分自身の物語を見出す。
その〈発見〉こそが映画を観る大きな悦びだとは言えないだろうか?
・幼いジャックはさまざまな障壁にぶつかりながらも、常に世界を五感で感じ、
吸収することをやめない。その瑞々しさと観客の感覚とがピッタリ重なった
瞬間、魂に触れる小さな奇跡を起こす。≫
――――ー

▼ 観ていて直ぐに、閉じ込められた小さな納戸が、何故か、地元の城下町に
 重なって見えていた。新潟駅前の事業場と、出身地の城下町を寝ぐらに31年
を過ごしたが、これは首都圏のサラリーマンの生活形態と同じ。どうしても、
寝ぐらの狭さを感じていたが、住居は住居と割切れていた。 
 ところが5年前より、寝ぐら生活がメインとなる。これも、自分の厳格な?
生活習慣を守り、周りにスケジュールの壁を囲むことで、日々、生活して
いるが、これも慣れれば悪くはない。 何処も住めば都になっていく。

・・・・・・
2015年05月31日(日)
5190,閑話小題 〜チャーチルのジョーク
 チャーチルは、その風貌とおりのウィットにとんだジョークと名言を残した。

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05月31日(火)
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