ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5314,下流老人 ー②  〜下流老人への転落
 この数年来、団塊世代が年金生活に入ったこともあり、マスコミに扱われる
ことが多くなった。更に新幹線内で年金制度に対する抗議の焼身自殺もある。
今では、週に1〜2度は、TVで極貧の『下流老人』をレポートをしている。 
多くの人にとって、他人事ではない問題。私の場合が一歩間違えれば・・
準備期間を入れると45年間心血をそそいだ事業が思いもよらないリーマン
ショックで成立たなくなった。 それでも事業設計の段階から万一の備えを
組み込んでいたこともあり、何とか人並みの生活を維持している。 ところで、
ブログ内検索で調べてみたら、二ヶ月前、「下流老人」のテーマで扱っていた。
(後にコピー)  〜最近みたTVでアンケートでは、
・病気などで、大金の思わない支出
・離婚で、財産が消滅
・転職の失敗(思い上がり)
・年金資金の投資の失敗
・頼れる家族がいないか、その家族がギリギリの年金に頼っている
・手持ちがあったが、気前良く使っているうち底をついてしまった
などなどの事例を生々しく映しだしている。その幾つかが重なった加速が多い。
 手持ち資金が底をついた、あてが国民年金の一人暮らしで6〜7万円では、
家賃で、その大半が消えてしまう。数ヶ月前に、中学校の「古希」の会が
あった。会場が県境の湯沢で、二万円近くの会費のため、出席出来る人は、
限られるため、貯蓄、収入の余裕ある人が中心のため、その実態は見えないが、
身近を知る限り、甘くはない。TVで誰もが口を揃えて、「まさか自分が!」
という。 私のケースでも、夫婦のどちらかが欠ければ、この大きな屋敷の
一人住まいは難しく、小さな家への住替えか、施設の入居の問題が出てくる。
 団塊の世代は、終戦直後の最低の環境から、バブル崩壊まで35年間、
地球史上、稀なる7%の経済成長を続けた。これは奇跡中の奇跡の恵まれた
環境の中、そこで育った人生は幸せだったが、末路の気の毒な結果が、
『下流老人』になる。もっと気の毒なのが、その子供と孫。親の介護に、
職も全財産を注込んで呆然とする姿が、戦後世代間の負の問題を象徴する。
――――
2015/08/03
下流老人 ー①
 去年になるが、NHKスペシャル、ー老後破産:長寿という悪夢ー
をみて衝撃を受けた。家内も厚生年金のため、人並みの生活は出来そうだ。
先日、新聞の雑誌広告で、『下流老人』という言葉が目に付いたので、
ネット検索をすると、以下のような厳しい内容が出てきた。
≪ ・ ー下流老人とは、
1、収入がない、2、資産がない、3、社会的ネットワークがない老人をいう。
 総務省の家計調査や、所得統計から貧困ラインから下流範囲を推測するが、
生命保険会社や金融機関では、老後生活の費用は最低ラインで20万円、ゆとり
ある暮らしには30万円超が必要という。ほとんどの老人世帯は最低ラインで、
ゆとりある老人世帯は一握り。(これは金融商品や保険を売るため使われる。)
・2014年の我が国における65歳以上の高齢者人口は3300万人、総人口に占める
割合は25.9%と、共に過去最高を記録しているが、大づかみに言って、そのうち
600〜700万人が「下流老人」と見なされている。内閣府の調査でも(2010年)、
65歳以上の高齢者世帯の「相対的貧困率」が22.0%となっていることから、
この推計は大きく的を外してはいない。老人と若者の間の「世代間格差」
が問題となっているが、老人の間の「世代内格差」も凄まじいものがある。≫
▼ 10年、20年スパンでみると、9割?の老人が「下流老人化」するという。
 老いれば、金を使う場面も少ないから、さほどの問題ではない?と、たかを
括っていられない。死ぬまでは金が要るが、死んだ瞬間から、生活費がゼロ
になるので、当人にとっての持ち金は微妙な問題でもある。 それでも
総世帯の15%が「下流」というから、やはり老人の立場は弱い。本格的
な国家衰退が始まってきたが、そのシワ寄せは、まず弱者に襲いかかる。
ギリシャが問題になっているが、それより、日本が遥かに深刻である。

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10月02日(金)
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