ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■4908,世界の美しさをひとつでも多く見つけたい ー2  
                   『世界の美しいさを一つでも多く見つけたい』石井光太著
   * 小さな神様見つけ方 〜② 相手の文脈で大切にしている神様を見出す!  
 人生は妄想によって生み出した「小さな神様」に頼って生きるしかない過酷の旅でもある。
それが過酷であるほど、しがみつくしかない。宗教の原点が、そこにある。 ーその辺りから抜粋ー
《 ムンバイの売られたレンタルチャイルドでさえ、マフィアを心の拠り所としている。
これまでの旅で出会った人たちも同じでした。たとえば、ヨルダンのナイトクラブで会ったイラク人
売春婦は男性客を不安に怯える自分を支えてくれる大切な人と見なしていたし、バングラデシュの
公園で暮らしていた少女は変質者の男性を一緒にいてやさしくしてくれる大人と見なしていた。
みんなそれぞれ闇の中で何かしら心の拠り所をつくり上げ、それにすがりつきながらがむしゃらに
生きていたのです。 人間は絶望の底につき落された時、懸命に光を見出そうとします。
それは、救いを求める人が神にすがる行為に通じるものがあります。「貧困に生きる人々が
苦しみの果てで生み出すのは神様のようなものだ」といえるはずです。
もちろん、ここでいうのはキリストやお釈迦様のような存在ではありません。教義を有する宗教に
おける神ではない。ただ、個入にとっての救い主という意味では、同じような存在であり、私は
それを「小さな神様」と呼ぶ。 マレーシアであった兄妹の彼女は、誕を垂れ流し、会話もできない
ほどに精神を病んでしまっていた。そこで兄は妹を連れて祖国のスーダンを離れ、知り合いを
頼ってマレーシアに辿り着いた。コタキナバルで、兄は妹にリハビリを施していました。
心の闇を吐き出すために絵を描かせ、静かな公園へ連れて行って気晴らしをさせたりしていた。 
私はそんな二人と何度か話をしたのですが、妹が妙なことをいいだしたことがありました。
こんな話でした。「スーダンの故郷には、私のことを待ってくれているやさしい人がいるの。
兵隊さんなの。私は彼と結婚するつもり。だから、国に帰りたい」どうやら彼女を拉致監禁した
武装組織の兵士と婚約をしているということでした。なぜ自分をつかまえてレイプをした側の
男性とそんな関係になったのでしょうか。兄はその話題について詳しく説明しようとしませんでした。
ことの真相を知ったのは、しばらく経った日のこと。その日、私たち三人が暮らしている安宿へ
赴きました、そこで兄から妹が語る「婚約者」について・・・
 それは彼女が作り上げた妄想でした。(略)・・・そうやって生み出された個人のごく小さな希望や
幸福が「小さな神様」となる。私は他者を見つめる際に大切なのは、相手がどんな小さな神様を
抱いているかを知ることだと思います。その人にとっての希望だとか幸せだとかいったものは
「小さな神様」に集約されます。それを発見することが、その人の価値観に寄り添って物事を
考えることにつながる。・・・それでは、小さな神様を見つけるにはどうすればいいのでしょうか。
決して難しいことではありません。 一言で表せば、「自分の文脈で勝手な価値観を押し付ける
のではなく、相手の文脈で大切にしている物を探すこと」その人が何を小さな神様と見立てるかには、
きちんとした理由があります。何かしらの文脈で小さな神様ができ上がっているのです。
従って、その文脈で考えさえすれば、ちゃんと小さな神様が何であるか、
つまり何を幸せとしているかが見えてくるはずなのです。》
▼ いかなる惨状の中でも、必ず希望を見出して生き抜く人間の生命力、そこには、惨状だからこそ、
 浮かび上がってくる小さな神がいる。そこでは、世界がひっくり返るほどの感動、美しさが見えてくる。
それが、著者が伝えたいこと。 ところで、私の小さな神様は何だろう?
・・・・・・
4541, 「ひとり」には、覚悟から生まれた強さがある ー3
2013年08月22日(
   * 宗教の伝統的な実践による心の治瞭      「ひとり達人のススメ」山折哲雄著 

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08月22日(金)
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