ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6108,閑話小題 〜再び「幸福アドバンテージ」について −3
もちろん「自分の能力はどんどん向上する」と考えている学生の成績は
どんどん良くなり、「自分の能力は固定されている」と考えているグループ
の英語の成績はほとんど伸びなかったという。「うまくできる」と思っている
人はうまくできる。そして「ダメだろう」と思っている人はうまくできない。
ならば、自分の中にある「小さな自信」の「てこ」の場所を変えて支点を
ずらすことで、「心のレバレッジ」がかかり、徐々に大きな事柄にも
自信を持って取り組めるようになるのだ。≫
▼ 人生の節目は、マインドセットを変えるチャンス。節目で、その種の
 本を読み、噛みしめてきた。大きな挫折には、多くのチャンスが隠されて
いるが、問題は、それを見つけること。 節目では、過去をオフをし、新たな
チャンスをトレードすること。その時に心のレバレッジが働く! 三年前の
支点変更に対するキーワードが、「森の生活からサバンナの世界へ」。
・・・・・・
4644, 一年で全米記憶力チャンピオンになれた理由 ー1
2013年12月03日(火)
 著者自身の実験ドキュメンタリーにした面白い本。冒頭の一節からして
読者を引き込んでいく。外部記憶としてのデジカメ、パソコン、ネットが
際限なく進化している現在、今さら内部記憶力が、何になる?と、誰しもが
思うこと。しかし、その脳も、殆ど使われてない。
私のように、特に忘れやすいものにとって、惹かれる内容である。
  ー内容紹介ー
{ 古代ギリシャで知識人の必須のツールであった「記憶術」と、最先端の
 脳科学や一流のプロたちの技術習得の秘訣を学び、全米記憶力選手権で
優勝するまでの1年を描いた全米ベストセラーの話題作。われわれ一般人でも、
訓練すれば記憶の達人になれるのか? 記憶力はせいぜいで人並みであると
自称する新進気鋭の科学ジャーナリストが、古代ギリシャの時代から知識人
の間で受け継がれてきた由緒正しい記憶術を武器に、1年で記憶力の全米
チャンピオンに輝くまでを描いた実験ドキュメンタリー。著者が体験した
記憶力訓練の記録であり、また記憶力の競技会という奇妙な世界に生息する
愛すべき変わり者たちの物語である。古代から中世にかけて、知識人の必須
の教養であった「記憶術」の歴史も語られる。脳と記憶についての科学的な
考察もある。記憶の魅力に取り憑かれた著者が、好奇心の赴くままに記憶の
世界を縦横無尽に駆けめぐる。面白さと、知的興奮を与える1冊。}
 =冒頭の一節から=
《 紀元前5世紀の悲劇の宮殿。生き残ったのは彼だけだった。しばらくし
 人々がやってきて、瓦礫をかき分け、捜索を始めた。指輪でも履物でも
何でもいい。そこに埋もれているのが自分の身内だと教えてくれるものが
見つかることを祈って。その少前、古代ギリシャの詩人、ケオスのシモニデス
は、テッサリアの名士、スコパス家の祝典で歌を披露していた。
歌を終えて席に着くと、使者が彼の肩をたたいた。2人の男が馬でやってきて、
伝えたいことがあるので外で待っているという。彼は再び立ち上がって、扉に
向かった。外に出たまさにそのとき、宴会場の屋根がものすごい音を立て崩れ
落ち、大理石のかけらと埃が舞い散った。今、彼は、がれきと死体の海の中に
立ち尽くしていた。さっきまでにぎやかな笑い声が響いていた空間には、ただ
陰鬱な空気が立ち込めている。人々が必死にがれきを掘り起こしていくが、
瓦礫の中から引っ張り出された死体はひどく損傷していて、誰のものとも
見分けがつかない。誰がどの席に座っていたかわかる者もいないのだろう。 
シモニデスはあらゆる感覚を自分の周囲に集中させ、頭の中で時計を巻戻した。
その時、記憶の概念を変える奇跡が起こった!―大理石のかけらが積み上って
柱になり、その上の装飾部分も蘇った。石のかけらは食器に、がれきから
突き出ていた木片はテーブルになった。彼は客人の一人ひとりに目をやった。
皆、悲劇が迫っているとは知らずに席に着いている。一番前の席でスコバスが
笑っている。彼の向かいには友人の詩人が座っていて、皿のソースをパンで

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12月03日(日)
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