ID:54909
堀井On-Line
by horii86
[383849hit]
■5944,閑話小題 〜道具(手段)が目的を変える時代
グローバリゼーションへのバックラッシュのなかで、いかにグローバル化路線
を各国レベルで修正していくか、そこが問われる局面が始まろうとしている。
それは、グローバル化の進展による国内対立の激化とそのための
「大きな政府」の必要性になる。
◎「大きな政府」が主導する経済を「国家資本主義」という言葉で言い表せば、
「自由資本主義」とはいえ、一皮剥けば国家資本主義的な側面をかなり
もったものになる。それは一握りの勝者に力が集中することを意味する。
ネットで世界が繋がった、これまでなかった情報社会でのグローバル化を
今さら変えることも否定も出来ない。この事態は何事も事前に対策をとる
ことが不可能である。リーマンショック後にアメリカが行った財政出動で、
何とか世界は巨大な崩壊を避けたが、実体経済が正常化したとは
到底思えない。 これらから、以下の問題点が見えてくる。
・グローバル化は大きな政府をつれてくる。
(格差や失業は福祉でカバーしなければならない)
・グローバル化は単なる新自由主義者の自己救済でしかない。
・グローバル化した資本主義は戦争に行き着かざるを得ない。
・グローバル化は新興国の足かせになる。
・グローバル化は地方を疲弊させる。
▼ 今度の、グローバル化は、以前より遥かに大きな断層になっている。
パソコン、携帯電話が地球の隅々まで行渡りネット社会が現実社会の上を
覆いかぶさった。これをコントロールするのは至難の業である。否が応でも
民が主になってしまったのである。これに対する新しい政治経済の新システムが
全く確立出来てない。その経済的側面が恐慌であり、独裁国家が次々と崩壊して
いる「アラブの春」といわれる現象である。したがって、政治経済の混乱は、
あと20年、30年は続くとみてよい。だから、現在起こって問題は数百年、
数千年に一度の大変動のウネリということになり、変化を拒否するのでは
なく、可能な限り静かに順応していくしかない。
・・・・・・・
4108、パニック!
2012年6月24日(日)
* 大恐慌、実体験談! 「大恐慌!」スタッズ・ターケ著
日本人の近い未来を予測させられる本である。80年前の大恐慌の経験を、
30年後の1960年後半にシカゴを中心に金持ちから貧乏人、白人、黒人、日本人
などが大恐慌時代の生々しい現実をインタビュー形式で答えている。実体験なので、
これからの暗い現実を垣間見ているようだ。直撃を受けて生活に困った人、運良く、
乗り越えた人などいろいろある。ここでは生きのびることが、その世界の掟。
世間知らずだった人々に、突然世界が押し寄せてきた当時のアメリカの生々しい
現実がリアルである。大恐慌は、バスタブの栓が抜けるように始まったとある。
それが年内に始まる可能性が大という。他人事でない、私の場合、現実に一年前に
先駆けて起こってしまった。そのため、それが始まった時の混乱がリアルに見える。
鼻声で他人事で嘲笑している顔が、海岸線にいた津波の犠牲者に二重写しに見える。
ーアマゾンの内容紹介ー
80年前、人びとはあの“つらい時代”をいかに生き抜いたのか?
そして今、われわれはどう生き抜けばいいのか!『仕事!』『「よい戦争」』
等でインタビューの名手と謳われたスタッズ・ターケルが、ローズヴェルト
政権の中枢部から失業者、役者、犯罪者にいたるまでさまざまな階層・職業の
人びと132人にも及ぶ声を赤裸に再現、あの“つらい時代=大恐慌時代”を
なまなましく蘇らせる。
* 「恐慌(デプレッション)」って言葉は聞いたことがないよ。
つらい時代(ハード.タイムズ)だって、みんなは言ってた。今も。
ーロジャー、十四歳アパラチア地方の少年、シカゴ在住
* 大恐慌っての、今なら面白いかも。ホント、すごいことじゃないかな。
路上生活をしたって、「ほら、家に帰って学校に行ってくれさえすれぽ一万$
あげるから」なんて誰にも言われないんだもの。今のぼくらには選択の余地
[5]続きを読む
06月24日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る