ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5410,新年に 〜貧乏の性分
面白いのは、セレンディピティを高める方法論。世界的革命をもたらした
発見の共通点をあげたり、トマス・クーンの唱えるパラダイムシフトの関係や、
シンクロニシティとのちがいなどを述べている。さすがセレンディピティ研究
の先駆者が書いたものだけあり、これは発想に役立つと思うところが多かった。
とくに「7 セレンディピティの向上」の章では、意図的にセレンディピティを
高めるための一連のシステムを紹介している。偶然という現象について述べた本
はアーサー・ケストラーなどがあるが、この『偶然からものを見つけだす能力』
はその偶然を人間の力によってうまく引き出して利用しようというもの。
「自分にできるかも」という期待感をもたせてくれる。また、偶然がともなう
ブレークスルーは、ともなわないよりも大きな成果をもたらしうるというから、
セレンディピティを高めたい気持ちは高まる。】
●【「偶察力」という言葉に置き換えて、これを一種の「能力」とし、仕事に、
日常生活に、趣味に言葉遊びに、知的仕掛けとして使っていこう、という話。
驚嘆すべきは、著者の博覧強記ぶり。セレンディピティを巡って、起源、歴史、
古典、映画、科学論、科学史、書籍、新聞、雑誌、ネットなど、おおよそ
あらゆる情報ソースを駆使し、ちょっとした日常の場面で、どんな場合にどう
適用していくのがおもしろいのか、を、わかりやすく書いた文章です。】
▼ 必死に捨身で何かを目指していると、その何かより、プロセスでプラス・
マイナスの機会に出くわす。そこが、分かれ目で信念が試される。人生の節目
には思いもよらない機会が隠されている。 そこで、運命を恨むか、他者の
中傷に汚れるか、自分の信念を見つめ直し、新しい一歩にするか、その人次第。
その意味で、この言葉は人生を振り返るに、考える糸口になる。 節目は、
順境のアップスケール(脱皮)より、逆境の破壊の状態の方が多い。その時、
思いもよらない学び、チャンスが現れる。私にとって、現在の節目はベスト?
それが「セレンディビティ」の一言に凝縮。遇察力が飛躍的に向上、御陰で
様々な見えてなかったことが鮮明に見えてきた。
人生は短し!より濃厚に日々を生きろ!ということ。
・・・・・・
4313, 幸せはいつうもちょっと先にある −3
2013年01月06日(日)
「幸せはいつもちょっと先にあるー期待と妄想の心理学」
ーダニエル・ギルバード著
人間の脳は、過去の失敗に対して無意識に自動的免疫をするように出来て
いるようだ。私の事業が、大津波(金融恐慌)で儚く流されても、後悔も、
未練も少ない。万一の手立てをしていたことがあるが、経済的震災に遭遇した
事に、後悔も愚痴も無駄、を知っているからだ。しかし、そこには、心理的
免疫システムが働いていたようだ。 ーその辺りを抜粋してみる
* 前向きに過去をみる ー心理的免疫システム
≪ 我々は、過去に手痛い大失敗や、失恋を、「これまでの人生で最良の
出来事か」か、「人生最悪の出来事か」と表現するかと尋ねたら、最悪より
最良を支持する人のほうが多いだろう。逆に、その経験をしてない人に、この
質問をしたら誰一人として失敗や失恋を上げない。失敗や、失恋は過去の出来事
として見るとき、実際よりバラ色にみえる。人間の脳は、それほど酷くない
理由を探し始めるように出来ている。これを心理的免疫システムという。
我々は自分の脳の変化の過程を自覚しないため、見方が変わるなど考えない。
そのため未来の感情の予測が難しくなる。これを知らなかったために将来にも
同じことを繰り返す。ところで人は、行為より不行為を強く後悔するのだろう。
それは心理的免疫システムは、行動しなかったことには働きようがないからだ。
プロポーズして振られても、そこから多くを学ぶことが出来たとしても、何も
しないと、学んだり出来ない。心理システムにとって行き過ぎた勇気の方が、
行き過ぎた臆病さより正当化しやすいからだ。それを我々は分かってない。
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01月06日(水)
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