ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6199,閑話小題 〜恋と愛の違い −4
となる。その間は活動していないように見えても、今の瞬間の真価をはっきり
と認識し、他者を助けられる自分に内側の質を向上させる時は、黄金以外の
何ものでもない。隠遁者にとっては、生きているどの瞬間も宝であり、時間は
絶対に無駄にできない。
 ハリール・ジブラーン〔1883〜1931年レバノンの詩人〕の表現を借りるなら、
隠遁者は沈黙の中で「その心を通して時の囁きを音楽に変えるフルート」と
なるのである。怠け者は「時間を潰す」ことを考える。なんと由々しき表現
だろう。怠け者にとって、時間は、長々とした、単調で、荒涼とした1本の線
のようなもの。待機、遅延、退屈、孤独、退行に我慢できない人にとっては、
鉛のように重くのしかかる、自由を奪うものとなり、人生そのものが耐えられ
ないだろう。過ぎゆく一瞬一瞬が、拘束感と単調さを増すだけである。
時間を、恐れるべき死への秒読みと捉える人がいる一方、生きていることに
うんざりして、望むべき死への秒読みと捉える人もいる。この種の人にとっての
時間を、ハーバード・スペンサー〔1820〜1903年イギリスの哲学者、社会学者、
倫理学者〕は、「潰せない時間がその人たちを潰す」と表現している。
 時間とは苦痛で退屈な経験に過ぎないと考える人は、一日の終わり、一年の
終わり、人生の終わりに、自分が何もしてこなかったことに気づき慌てふためく。
また、誰にでもある成長の可能性にまったく気づかずに、過ごしてきた事実の
露呈に驚愕する。・・≫
▼ フランスのヴぇルジュリという哲学者が、【私たちは、幸福を外側に求めて
 いるが。それは幸福を物のように語ることである。それは、私たちが幸福で
あり、幸福が物でなく、私たち自身である ことを忘れている。】と言っている。 
 幸福は、どこかにある物でも、いつでも手に入れられるものでもない。
いま幸福になれない人は、いつまでも幸福になれない。私たちが生きているのは
「今」。今の私たちをとりまく世界を、まず肯定しなければ、来るはずのない
幸福を目ざして苦労するだけで終わっていまう。「いま、ここ、わたし」を
肯定するするしかない。
・・・・・・
5832,『私の「戦後70年談話」』〜 @ 「若者たちへ」
2017年03月04日(土)
           『私の「戦後70年談話」』(2015、岩波書店)
 この本は、戦前生まれの41人の著名人が、各々の戦時中の体験を語り、
戦争と平和についての思いを綴った特集本。 終戦直後に生まれて71年。
何れの内容も私の人生に重なっている。『戦争は良くない』が底にある。
 ランダムに、その幾つかを取上げてみる。
  * 「若者たちへ」   ジェームズ三木(脚本家)1935年生まれ
               (三木氏は、満州で敗戦をむかえた)
≪ 若者たちに遺言しておく。戦争を起こすのは国家ではない。
 国家になりすました「時の政府」である。権力を維持するために、
国民に被害者意識を植えつけ、マインドコントロールして外敵をつくる。
場合によっては国民にも銃口を向ける。
 もうひとつ、戦争の本当の意味は、大量に人を殺すことである。
武器は人を殺す道具であり、軍事演習は人を殺す訓練である。
戦争に駆り出された兵士は、240万人が戦死をした。…(中略)
中国本土や東南アジアで、一千万人も殺した光景が、心にこびりついている
のと、国に命を捧げずに生還したのは、後ろめたさがないからだ。…(中略)
 日本の首相の靖国参拝が、中国の批判を受けたっときも、国のために戦死
した英霊を参拝してどこが悪いと居直ったが、中国人にしてみれば、国土を
荒らしまくり、父母や祖父母を殺した東洋鬼(トンヤンクイ)が、祀られて
いるのだから、面白くないだろう。日本人の歴史認識が薄いといわれるのは、
まさしくこのことで、ものごとを相対的に見ていない。若い世代にきちんと

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03月04日(日)
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