ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5904,『しあわせ仮説』 −7 
ところの「個人主義」をきっぱり捨ててしまえぱいいのです。前後左右の
他人の思惑に常に媚び、自分勝手な考えはぐいと抑え込み、厭なことも率先
してなし、「和」を大切にし、これから必死になって「もちつもたれつ」の
人間関係を復元するのです。それはイヤだ、やはり「個人主義」を貫いた
まま安全な老後を迎えたい、と言いたいのなら、そんなムシのいい話はない
と答えましょう。「いずれしっぺ返しが来る」ことを予見もせずに、よくも
「個人主義」などに乗ってきましたねえ。失礼ながら、おめでたいとしか
言いようがありません。わが国民が、「個人主義」を蛇蝎のように嫌っている
ことを知らなかったとは! 漢然と知っていたとしても、その大量破壊兵器級
の威力に対する自覚がなかったとは!あきれ果てます。しかし、もはや手遅れ
ですから、残された老後は、先に言ったように、「個人主義」をできるだけ
「緩和」して、世間との和解策に奔走するか、あるいは潔く居直って、暗く
寂しい老後を迎えるか、のどちらかしかないように思います。そして、ここ
までがんばってきたのですから、できれば「転向」せずに「個人主義」を
貫くことをお勧めします。それには、自分ひとりでできる仕事を見出すことが
絶対に必要です。単なる趣味ではなく、あなたの実存の中核に届く仕事。
例えば、「自分はなんでこうまで人付き合いが苦手なのか、利己的なのか、
自分本位なのか」という問いを、つまり「自分とは何だろう?」という問いを
突き詰めることです。そのためには、絶えず思索しなければならず、これまで
の体験を微細に至るまで想い起こさねばならず、多方面にわたる読書も
しなければならない。つまり、孤独かもしれませんが、ずいぶん充実した
老後をエンジョイできるのではないでしょうか。≫
▼ ほぼ大部分の人の心には、相談者のような恐れを抱えている。老いて、
 弱って、病気になって、疎んじられ、永遠の絶対無に吸取られ消滅するのが
人生である。個人主義を我が国民は蛇蝎のように嫌っているのは、一連の中で、
多いに実感したが、それ自体も幻想でしかない。
・・・・・・
4809,ある明治女性の世界一周日記
2014年05月15日(木)
   「ある明治女性の世界一周日記―日本初の海外団体旅行」野村みち(著)
 何気なく、図書館内を彷徨っていたら、この本が目につき借りてきたが、
現在の朝のNHKの連ドラの「花子とアン」の、出身校の東洋英和女学校出身と
あったことも借りる動機にもなった。そして、読んでみて、面白いこと。
ランダムに、どのページを開いても、その日その日の、本人の視線が、
そのまま直に伝わる。  ーAmazonの内容紹介よりー
「母親からの厳しい「良妻賢母」教育と共に、東洋英和女学校でキリスト教と
英語という新しい教育を受けた明治の女性、野村みち。豊かな感性と柔軟性で、
真摯に、率直な心情を綴った世界旅行記。」 ーレビューよりー
《 元横浜YWCA会長を務めた野村みちの「世界一周日記」。若い頃から洋行に
 憧れを持っていたことが書かれていた。その「世界一周」は、1908年3月18日
から96日間にかけて行われた。冒頭に旅のルートが掲載してあり、米太平洋郵船
会社のモンゴリア号で横浜港を出港し、ハワイを経由し、サンフランシスコ、
ソルトレークシティ、シカゴ、ボストン、ワシントン、ニューヨーク、英国
ホワイトスターライン社のセドリック号で大西洋を渡り、ロンドン、パリ、
ローマ、ナポリ、ヴェネチア、ベルリン、サンクトペテルブルク、モスクワ、
シベリア鉄道を利用してウラジオストック、敦賀に帰ってくる世界一周旅行。
一行54名、女性3人。筆者の夫は、横浜の実業家・野村洋三氏で、外国人相手の
古美術商のサムライ商会を営んでいました。本町通りにあったサムライ商会は
横浜の古い写真集を見ていると必ず登場するようなエキゾチックでユニークな
外観をしています。258ページに写真が掲載してありますので。筆者の家族の
写真や世界一周時の集合写真も掲載してあり、文章だけでなく当時のイメージ

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05月15日(月)
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