ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5905,閑話小題 〜映画評:『スプリット』
   * 『スプリット』〜映画評
 先々週末は行かなかったが、先週は『スプリット』をみてきた。評価:85点。
一人の男に24人の人格が宿って、監禁した3人の少女の前に次々に現れる。
恐いが、これが面白い。16年にわたり、随想日記を書き続けながら、同月同日分
を読み返していると、自分の中に、何人もの違った人格をみている心持ちになる。
人は毎日、進歩と後退をしながら変化しているのである。 その中で、50年近く
前の日記の内容に驚いてしまう。社会人になる前の使用前、リタイアの使用後
なら違って当然。「気持ちは大して変わってない」と思うのは、そう思いこんで
いるだけ? 読み返す度に、若い時分に戻りたいとも思わない… 
 ≪ 〜『スプリット』 あらすじ
級友のバースデーパーティの帰り、車に乗った3人の女子高生。見知らぬ男が
乗り込んできて、3人は眠らされ拉致監禁される。目を覚ますとそこは殺風景な
密室…彼女たちはその後、信じがたい事実を知る。ドアを開けて入ってきた男
はさっきとは違う異様な雰囲気で、姿を現す度に異なる人物に変わっていた―
なんと彼には23もの人格が宿っていたのだ! そして、さらに恐るべき24番目
の人格が誕生すると、3人は恐怖のどん底に。≫
▼ 内なる他者?が存在して、どれが主体人格かさえ分からない人が、世の中
 に現に存在している? 政治家など、理想の政治的リーダーを演じて票に
する日常。頭にあるのは、票とお金のことばかり。集金の主体は、汚職ぎりぎり
の塀の上の美味しい取引しかない。 で、主体人格が、まず歪む。
 演じる理想的政治たる表の顔と、それを演じる主体人格の間の皮膜の中に
自分の個性をつくるしかない政治屋タレント。心の底に、多重の人格が育つのも
解らないでもない。 24人目の人格が、人間の奥底に潜む、モンスターのような
強固の人格がオチとして現れ出てくる。 映画は面白い!
 多重人格を検索したが、これが面白い。 近くテーマにする。

・・・・・・
5540,ドーキングスのセックス機械論
2016年05月16日(月)
 カントを頂点とした欧米の哲学の世で、< 生物の身体は遺伝子(DNA)を
運ぶ箱である>などと主張すれば、袋叩きになって当然の事。人は神様が
おつくりになったと信じて疑わない国柄の米国だから顰蹙をかって当然だが、
ドーキングは、「セックス機械同士が交わった結果、子供が生まれ、子々孫々、
遺伝子が生き繋いでいく」と言い切る。この論からすると、死後の世界とか、
生まれ変わりや、「自己存在とは何だろう?」など、考えることが馬鹿くさく
なる。 たまたま、やばい我々?の身体に、遺伝子が取りついただけ?
         ーエピソードで読む西欧哲学史:堀川哲著ー より
≪ ☆ 利己的遺伝子
1976年、オックスフォード大学の動物行動学の教師、リチャード・ドーキンス
(1941〜)が『利己的な遺伝子』という本を出した。ドーキンス、35歳であった。
この本は現代のダーウィン主義を要約したものであるが、ドーキンスの文才も
あって、センセーショナルな反響を呼び起こした。
 彼は、「神も仏もあるもんか、生物はセックス機械にすぎない」という。
ドーキンスは特に宗教を攻撃して罵倒するものだから、特にアメリカでは
超顰蹙であった。ドーキンスがアメリカで講演しようとすると大変である。
硬派のキリスト教徒たちが「くたばれドーキンス!」と叫んで押し寄せる。
彼の理論自体は単純・明快である。「この本の主張するところは、われわれ
および、その他のあらゆる動物が遺伝子によって創り出された機械にほかなら
ないというものである」。 こうドーキンスは書いている。
生物の身体は遺伝子(DNA)を運ぶ箱である。よーく考えてみよう。
人間は、最初は一個の細胞である。お母さんのお腹の中に、微小な卵として
誕生するのである。 学校の生物の時間に教わったでしょう。
 細胞の核にはDNAという二本鎖がある。DNAは四種の塩基物質で構成される。
四つの記号でプログラムが書かれていると考えればいい。コンピユータ時代

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05月16日(火)
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