ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5903,『しあわせ仮説』 −6 適応の原理
『しあわせ仮説』ジョナサン・ハイト著
* 適応の原理
目先のベストの幸せは莫大な宝くじに当たること、不幸は首から下が麻痺を
することだろう。しかし、ここで、果たして、そうだろうか?と、問いかける。
〜p129より抜粋〜
《 適応の原理 自分に起こりうる一番よいことと一番悪いことを10秒で挙げよ
と言われれば、あなたは以下のように思いつくかもしれない。
・2千万ドルの宝くじに当たること、
・首から下が麻痺をしてしまうこと。
宝くじに当たれば、どれほど多くの心配事や制約から解放されるだろう。
夢を追いかけ、人を助け、快適に暮らすことができる事だろう。首から下が
麻痺してしまう自由を失えば、刑務所暮らし以上に制限されるだろう。
ほとんどすべての目標や夢を諦めなければならない。多くの人は、死んだより
ましだと考える。しかし、それは間違えである。
もちろん、首の骨を折るより、宝くじに当たった方がよい。しかし、あなたが
考えるほどではない。なぜなら、どのようなことがおこっても、おそらく適応
するだろうが、実際に起こる前には適応できるとは考えられないからである。
私たちは『感情予測』、つまり未来において私たちがどのように感じるかに
ついて考えることが苦手である。私たちは、自分の感情的な反応に対する強度や
持続時間を酷く過剰に見積もってしまう。 宝くじも、下半身麻痺も、
「平均的には」たいてい、一年以内に、自分の幸福の水準基準に戻ってしまう。
宝くじに当たって新しい家を買い、つまらない仕事を辞め、より美味しいものを
食べる。以前との対比を大いに楽しむが、数ヶ月以内にその対比も曖昧になり、
喜びは消えていく。人間の心は、条件の「変化」にたいして極端に敏感だが、
絶対的水準に対してそれほどでない。当選者の喜びは、富が高いことではなく、
その増加によってもたらされてため、数ヶ月後には、その新たな快適な水準は
日常における新たな基準値になってしまう。当選者はそれらを当然とみなす。
それ以上になることもなく、逆にだんだん悪くなる。周囲には、友人、親戚、
詐欺師、涙にうせぶ赤の他人が、群がり、訴訟を起こしたり、取り入って、
富の配分にあずかろうとする。宝くじの当選者は、あまりの嫌がらせのため、
引越しを余儀なくされる。… 》
―
▼ アメリカの統計だが、<宝くじを当てた95%が、5年以内に当選金を失う>
というデーターがあるという。『男はつらいよ』の主人公・寅さんなら、さも
ありなんと思うが、普通の人は、それはないと思うが、現実は上記のとおり。
逆に考えてみれば、泡銭ならアブクのように使った方が、長い人生にとって
プラスではと、最近、深く実感する。
<使ってしまった金は、あの世に持っていける> あるから、未練が残る、
使って面白かったなら、そこには充実感と満足感が、楽しい思い出として行蔵
の中に刻印される。せいぜい、邸宅と、世界一周ぐらいだろう。金を持った分、
充実した気持ちにはなるが… 持って使わないのも醍醐味だが、やはり使った
楽しみは何ものにも変えられない。あるうち、使えるうち。これは、金だけの
話ではない。後悔、先に立たず! いや、後に立たずですか?
―――
2015/09/18
閑話小題 〜宝くじで5億円当たったら何に使いますか
* 5億円当たったら何に使いますか?
昨日の朝のTVショーで、『宝くじで5億円当たったら何に使いますか』
の街頭インタビューがあった。 回答が多かった順というと
1位、高級マンションなど住宅購入
2位、お店などの起業
3位、世界一周 (豪華客船の旅など)
4位、健康などのエステに (健康食品、スポーツジム)
5位、整形手術 の順であった。
その中の一人が、『当たった人をみると、多くが離婚をしている』という
答えがあったが、そうだろう。 当選をしたとして、上記の夢が実現
したところで、それが何だ?ということか。 今回の会社整理の中で、
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05月14日(日)
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