ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6073,閑話小題 〜割合で理解する法則 〜5
いったい誰が払えるというのか。もちろん奨学金制度はありますし、学費ローン
を借る手もありますが、大学卒業と同時に多額のローンの負債を抱えることに
なる若者も少なくありません。「大学を卒業して社会人として第一歩を踏み出す
時には、多くの人が既に多額の借金を負っている。これがアメリカの現実です」
・こんなアメリカで繁栄を謳歌しているのが金融業です。資金を集めて投資する
ファンド。その周辺には、アナリストやトレーダー、ブローカー、投資顧問、
コンサルタントなど数多くの人が群がります。「こうした介在者の増大が金融
サービス従事者を増やし、その人件費と利益が金融サービス業の付加価値として
国内総生産(GDP)に現れ、不動産金融も含めると、金融サービスはGDPの12%
近くを占める主要産業になっています」
・強欲資本主義の支え手である富裕層は、自らの利益のため政治家に接近する。
「民主党は都市の進歩派富裕層やハイテク産業から政治資金を得て、都市部に
集中しているマイノリティを取り込み、共和党は重厚長大産業やエネルギー、
金融界から政治資金を得て、中西部や南部に集中している貧しい白人を取り込んだ」
アメリカという国が分断されるわけです。アメリカという国を分析する著者の筆法
は鋭く、ときにアメリカに対して絶望的な気分になりますが、他方でアメリカの
強さも知ることができるのです。(池上 彰)
―
▼ トランプ大統領になって以来のアメリカの分断は、この本を読むと、理解
出来るようだ。10年前に、同じタイトルの本を出している。出だしからして、
<アメリカ人は4種類しかない。超金持ちと、仕事のプロと、貧乏人と、社会的
落ちこぼれだ--。>である。この現実が社会問題にならないのは、誰もが、
アメリカンドリーム、「いつか私も大成功し… 」の妄想があるため。現在の
日本も、同じ傾向になっている。 情報機器も含め4割が情報関連を占めている
現在、若い人は、何はともあれ上質な情報と知識に対し、敏感であらねば。
・・・・・・
5706,マネー・ワールド � 〜資本主義の未来
2016年10月29日(土)
第3週の「巨大格差のその先に」が、現在の世界を端的に示している。
社会主義圏が消滅してしまった結果、資本主義の弱肉強食の一強総取りが、
ますます強くなり、貧困層が露出し始めている。日本の宗主国のアメリカが
弱体化を始めた現在、日本は、その影響をもろに受けている。
特に地方経済が惨憺たるもの。 〜その辺りより〜
☆ 世界的に巨大格差が広がっている
≪・日本では6人に1人が貧困層で、先進国 30ヶ国中、メキシコ、トルコ、
アメリカに次いで世界四位に、平均は7人に1人になっている。 超富裕層
に富が集まり続け、もっとも裕福な62人と下位36億人の資産が同じ。
現在の世界の人口が約70億人なので、世界の人口の半数の人と62人の
資産が同じという驚愕な内容。36億人の平均年収が5万円、62人の平均が
3兆円という膨大な差。世界各国で、この巨大格差で資本主義に対して、
デモが起こっている。
・その中で、「共有型経済」なるシステムが出来上がりつつある。
日本でも中古の販売が伸びていて、無料で物をやり取りできるスマホ
アプリなどが人気。当人にとって不用でもほしい人が案外いるので、
これを推し進めた経済がどのようになっていくか。
・巨大な格差の実例として、米シアトルでは、テントシティーと呼ばれる
テント村が市内に8か所あり、公的に認められている。ここ数年、不動産
が高騰し、仕事があるが住むところがない人が多くいる。シアトルに
テントシティーなどがあるとは。働いていて、家が借りられないのは、
日本の地方では考えられない。これに対して、富裕層は、“ビリオネアが
アメリカには500人いる。
・右上がり社会では、‘シャンパンタワーのグラスからしたたり落ちるよう
に富が下に分配されるが、低成長になると、そのシャンパンタワーの一番
上のグラスが大きくなり、下には流れない。「シャンパンタワーのように
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10月29日(日)
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