ID:54909
堀井On-Line
by horii86
[383614hit]

■5928,閑話小題 〜フィリッピン殺人事件
よりも深いかもしれません。 たとえば、もしもいま住んでいる町がすごく歩い
て快い町で、毎日散歩してもぜんぜん飽きないとします。その日々の散歩は、
年に数回行く海外旅行よりも楽しみの深度が深くて、つまりは贅沢であると
言えないでしょうか。そういう町を多く抱く社会はまちがいなく、「オカネが
なくても楽しめる社会」でしょう。
 私は散歩もよくしますが、自転車に乗るのも好きです。気に入った自転車
さえ手に入れれば、あとはほとんどオカネのかからない楽しみですが、残念
ながら、私の暮らしている地域に、自転車で走って気持ちいい景観を待つ道は
数えるほどしかありません。昔、仕事でスコットランドや北イタリアに行った
ときは溜め息が出ました。どこをクルマで走っても、全域、自転車好きなら
よだれが出そうな道ばかりなのです。 ちなみに欧州では、日本ではすっかり
下火になってロードバイクに取って代わられた、クルマで言えばジーブタイプ
のマウンテンバイクもいまだに人気です。マウンテンバイクで走って楽しい
シングルトラックなどの道が、遠征などしなくとも、毎ヨ暮らしている町の
かたわらにあるからです。自転車造びが楽しいかどうかは道しだい。
自転車はいい道を楽しむ遊びであって、マウンテンバイクの不人気はそういう
道がないことを表しているのです。 ・・(中略)
「オカネがなくても楽しめる」遊びが、逆に消費を拡大させるかもしれません。
いま求められている遊びは、そういう深い遊びのような気がします。欧州には
「キャナル.ツアー」という楽しみがあります。実は、欧州には網の目のように
運河が張り巡らされていて、その運河を使うだけで地中海から北海へ抜ける
ことが可能なのです。けっしてカネモチの遊びではなく、定年退職者の夫婦が、
キッチン・ベヅド付きの中古のボートがあれば、あと必要なのは燃料費と、
家にいてもかかる毎日の食費だけです。これまた、「カネがなくても楽しめる」
深い遊びなのです。そういう社会に私は住みたいのですが、いまの日本は、
さて、どうでしょうか。≫
▼ 一月あたり6000円のスポーツジムに、週一のシネマ館通いで月に5000円、
 月に一度の飲み会が10000円、読書の本題は近くの図書館が主で、ほぼゼロ。
毎朝のミニ・サイクリングがゼロ。パソコンとTV代が10000円で、酒と肴で
20000円で、大よそ合計5万円が、月あたりのお遊び代。これが「オカネが
なくても楽しんでいる生活」かどうか分からないが、満足をしている。
 振返ってみて、仕残してしまった悔いが少ないためか、遊ぶ金が欲しい、
何かが欲しいと思わないでいられるのが有難い。それぞれの時節に、充分
楽しんでいたのが大きい。家内の厚生年金受給が、こうなると大きい。
  〜で、以下の文章に、続いていく。
・・・・・・
5198,ライフサイクルより、ライフコースへ 〜1
2015年06月08日(月)
  * 多様に選択される人生 
 ライフスタイルの一つに、10年節や、女7年、男8年、節目節がある。
その視点、振り返ると、思い当たる節がある。ところが、現在では多様な人生が
あたり前になって、それぞれのライフコースという概念に取って代わってきた。
 『本当にわかる社会学』現代位相研究所著の中で次のような論説があった。
≪ 社会学で、ライフコースという概念がライフサイクルという概念を置換する
 形で用いられるようになった背景には、個人の人生の軌跡の多様性への認識が
あるとされている。ライフサイクルを「だれも同じように人生の道筋をたどれる
こと、ある一つのライフコース・パターンが高い頻度で再生産されること」とし、
ライフコースがライフサイクルに取って代わられるようになったのは、みなが
同じような人生を送る社会からいろいろな人生を送る社会へと発展的に進化した
ためであるとする。主として生物学および心理学で発展してきたライフサイクル
研究は,生物としての人間が一生のうちに示すある範囲内での規則的な推移を
考察し,人々の人生を横断する共通の特徴に着目してきた。他方,個人の生活を

[5]続きを読む

06月08日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る