ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5881,本物の教養 −1
ように、既存の政治と政治家に対する不満を一手に引き受け、国民に夢を
抱かせるような候補者がトランプ氏以外に見当たらないのも事実です」
(在米日本人ジャーナリスト)
 トランプ候補は、いわば民衆の“怒り”のはけ口となっているのだ。
しかし、陣営には政策担当者がいない。それもあって、誰もトランプ氏の
暴言・失言を止められないでいる。暴言を幾つか拾うと、
・まずは【移民、難民、イスラム教徒、女性蔑視】について。
「メキシコ人は強姦犯だ」
「(不法移民を締め出すために)国境に万里の長城を築く。
 ただし費用はメキシコ持ちだ」「移民なんかクソくらえ」
高卒の保守層労働者にとって、メキシコ移民は自分たちの仕事を横取り
する存在だ。暴言には違いないが、労働者は怨念を晴らしてくれたと
拍手喝采を送った。とはいえ難民、不法移民は米国に1400万人もいる。
彼らはすでに既得権益化し、強力なロビー活動を頻繁に行っており、
簡単には解決できない。
「すべてのイスラム教徒の入国を拒否すべきだ」
 この発言には与野党一体となっての非難の大合唱。イスラム教徒や
メキシコ人排撃は、ポピュリズムの極端なアピールだが、そもそも移民の
連邦国家がアメリカであって、WASP主流(白人エリート支配)という考え方が
成り立つはずもない。
 また、女性蔑視発言は大の得意技。特に強烈な2つを紹介しよう。
まずは同じ共和党唯一の女性候補だったフィオリーナ氏について。
「あの顔を見てみろよ。誰があんな顔の奴に投票するってんだ?」
 民主党ヒラリー・クリントン候補にはこんな一言。
「夫を満足させられないヒラリーが、アメリカを満足させられると思うか?」】
▼ まあ、いくら本音といえ、こういう人物が、共和党候補になること自体が
 アメリカのジレンマが現れ出ている。これはモンロー主義そのものになる。
世界にとって他山の石でない。それだけ、世界は動乱期に入ったということ。

・・・・・・
5151,知の逆転 〜H
2015年04月22日(水)
           ー知の逆転ー  対談相手 オリバー・サックス
   * 人間特有の能力とは
 人間特有の能力とは、「文法」と「読む能力」という説。これは50年近くの
読書習慣と、一日一文章の作成から実感するが、少年期に読書週間がなかった
ことがハンデになって現在に至っている。それでも、読書習慣で助けられた。
文法こそが、多くの意味をもたらすが、技量をつけるには量をこなすしかない。
≪ ・多くの動物や猿が、40もの異なる危険を知らせる音を持っていること
 が知られていますが、これらはどちらかというと記号のようなものです。
人間の言語では、チョムスキーの言うような意味での「文法」というものが
不可欠になります。文法こそが言語に限りなく多くの意味というものを生み出す
ことを可能にし、言語をクリエイティブなものにします。単に情報交換を目的と
したコミュニケーションのためだけでなく、われわれ自身そのものを表現する
手段としての言語というのは、人間に特有のものでしょう。
音楽もそうです。録音機を持って50万年前に戻れたらいいのですが。
・言語の一側面である「読む能力」というものは、強力で人間に特有なもの。
しかしこの能力は進化の直接の産物ではありません。環境の視覚認識のために
使われていた能力を利用したものです。類人猿では個々の記号を認識するところ
まではできても、テキストを読むというのは無理で、これは人類に固有の能力で
あろうと思います。この能力は、限られた知能しかない場合も含め、おしなべて
人類に共通する能力なのです。 〜p153 ≫
▼ これを人間の能力にも言えること。その力量に比例して「文法」と
「読む能力」が身についていく。「文法」は、話す能力、書く能力。
「読む能力」は、相手の、社会の発信する知識・情報を受止める能力になる。
14年間、これを続けてきたのは、この努力の効果と、その蓄積からくる醗酵の
効果が実感できるため。 ネットによる「文法」の意味とは、<広義の文法は

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04月22日(土)
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