ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■4950,「嘘みたいな本当の話」
 それらの国々に住む人々の所得が増大するので、全体としては、世界的な規模で
貧富の格差が縮小する。
・全世界の中流階級集団は、現在の五億人未満(世界人口の七%)から、二〇三〇年には
一一億人超(世界人口の一七%)に膨らみ、二〇五〇年の時点でさらに増えているだろう。
▼ 欧米に、それ以外の地域の人々が近づくのはグローバル化のプラス面である。 
現在の先進国のような
 「上層・3%、中流・30%、その他」に世界の階層は、変化していく。しかし問題は、その他の
67%の人たちが、三分の一の生活実態が情報化で見えること。3%の上層は、それを和らげる
政策を取りざるを得なって、下流から中流への移動を計るしかないので、世界は徐々に
良くなっていく? それは楽観的見方だが、どうだろう。移住が比較的簡単になり、豊かな
地域に貧しい人たちが移住するため、国家内格差は大きくなっていく。 国内の貧富の差の
拡大を上回る速度で、世界の途上国の経済拡大が激しくなっていく。それは40年後ではなく、
現在、起きている問題である。ドバイの都市建設の労働者がインド、バングラデシュからの
臨時雇用で、現地人との差は大きい。また、北朝鮮の政治体制が、その典型。
弱肉強食が社会の発展の原動力なら、貧富の差の収斂は、人類の永遠の課題になる。
・・・・・・
4208, 異郷日記 ー三鷹‘蝦蟇屋敷’界隈
2012年10月03日(水)
  * 三鷹‘蝦蟇屋敷’界隈             「異郷日記」西江雅之著
 何処にでもありそうな話だが、フィールドワークの言語学者が書くと、これほど面白い物語になる。
私の去年春の見切りに対する尾ひれ羽ひれの話も大方、想像できる。だから城下町の地元に帰って来てからは
徹底的なアウトサイダーを決め込んだのは、そのためだ。片田舎の城下町‘蝦蟇屋敷’界隈の話の縮小版が、
そのまま以下である。  ーその辺からー
≪ その後、わたしは"なごみ"の常連のようになった。掘っ立て小屋といってもよいような雑な造りの店内には、
 粗末な木製の椅子がわずか七つ、いつも下駄ばきの大塩さんがカウンターの内で、ガス台の傍に置いた小さな
椅子に俯き加減の姿勢で座っているだけで満杯といった極く小さな店である。客層は平均年齢五〇歳。なかには
口の悪い強烈な酔っ払いも多かったが、誰もが一国一城の主を自負しているような人物で、政治や文学、演劇など
について、相手構わず勝手なことを話していた。 ・・・(中略) その"なごみ"の大塩さんが店から
ブイと姿を消したのは、わたしが蝦墓屋敷に住みついてから数年経ってのこと。常連の一人から聞いた話では、
ある夏の日の夕方、一杯飲みに行こうと思い立って店に行くと、入り口が閉まったままになっている。
しばらく時間をおいて再び店に行っても、入り口は閉まったままである。休業の張り紙もなく妙だと思ったという。 
その数日後、大塩さんは幾駅か離れた町の病院で発見された。彼はそこで亡くなったのである。身元が分からない
まま亡くなったので警察沙汰になり、やっと身元が判明したということだ。この出来事を巡って、近隣の飲み屋
では当然のことながら盛りだくさんの噂が出た。真相を知っている者、真相を知りたいと思う者。好奇心に
駆られた連中が、一時的に増えた。それだけで売上げがあがったと言われた店もあるらしい。自殺説も多い。
不治の病に悩んでいたという説、発作的な行為だったという説、皆が知らない所で何者かに脅かされていた説、
陰で巨額の借金があって悩んでいたという説、およそ皆が思いつく説が出揃ったころ、話題は自然に消えた。
わたしは彼の死の原因はまったく知らない。しかし、巷の隅で彼の死が話題となったころ、引越しの初日に。
なごみを紹介してくれた"稲穂"の女主人に路上でバヅタリ出会った。「あら!」と言うなり、「あなたも大
変だったでしょう。数十万円の借金が、一瞬のうちにパーになってったんですものね」と切り出した。
わたしには話の脈絡がまるで掴めない。だが、話を聞いていると、‘なごみ’の主人は人知れずかなり

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10月03日(金)
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