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On the Production
by 井口健二
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■ロッタちゃん、アイアンクロー、ブルックリンでオペラを、辰巳、追悼:南部虎弾氏
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※
※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
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『ロッタちゃんと赤いじてんしゃ』
“Lotta på Bråkmakargatan”
『ロッタちゃん はじめてのおつかい』
“Lotta 2 - Lotta flyttar hemifrån”
『長くつ下のピッピ』などでも知られるスウェーデンの作家
アストラッド・リンドグレーンが1950年代の後期に発表した
5歳の少女が主人公のシリーズを基に、1990年代に2部作で
映画化された作品が2Kリマスターにより再公開される。
その1作目では、5歳の誕生日を控えたロッタは兄と姉が乗
る自転車に憧れているが、彼女自身には三輪車が宛がわれた
ままだった。そんなロッタは隣の家の納屋にあった大人用の
自転車を引きずり出し…。
その2作目ではクリスマスの前々日にお父さんがツリーを買
い損ね、その年の一家はツリーを飾れないままクリスマスを
迎えることになってしまう。そんな中、ツリーを求めて家を
抜け出したロッタは…。
こんなロッタの生活ぶりが、1作目では春から秋、2作目で
はクリスマスから復活祭に掛けて描かれる。つまり2作を併
せて1年間が描かれるものだ。そしてその中にはいつも不満
だらけのロッタのちょっとした成長も描かれている。
因にロッタがしかめっ面で述べる不満は相手をする人間には
かなりウザいものだが、観客としては自分もそんな不満を持
ったことがあったかな? そんな共感も生じるところがこの
物語のうまさなのかもしれない。
出演はロッタ役に 500人の候補者から選ばれたという撮影時
5歳のグレテ・ハヴネショルド。2007年6月紹介『フロスト
バイト』では成長した姿を見せていた女優のデビュー作だ。
他に母親役のベアトリス・イェールオース、父親役のクラー
ス・マルムベリィ、隣人役のマルグレット・ヴェイヴェルス
はそれぞれ役者だが、姉兄役のリン・グロッペ・スタードと
ムルティン・アンデションは俳優業は続けなかったようだ。
脚本と監督は本作が長編デビューだったヨハンナ・ハルド。
1976年『刑事マルティン・ベック』のスチルカメラマンなど
も務めていたという監督は、後にリンドグレーン原作『カッ
レくんの冒険』(1996年)の脚本なども手掛けている。
なお映画化は原題からも判る通り上の作品が1992年、下の作
品は1993年の順で製作されたものだが、2000年の日本初公開
では1月に下の作品、6月に上の作品と逆順で行われ、今回
もその逆順での再公開となる。
僕も今回は下の作品を先に試写会で観て、その後に上の作品
をオンライン試写で観ることになったが、物語の流れとして
はどうなのかな。気にするほどの問題はなかったと思うが、
少しモヤっとはしてしまった。
内容的には独立したエピソードの積み重ねだから矛盾などは
生じないものだが。ロッタの歯の生え変わりは少し気になっ
たかな?
公開は下の作品が3月1日、上の作品が3月22日より、それ
ぞれ東京地区はYEBISU GARDEN CINEMA、新宿シネマカリテ、
ヒューマントラストシネマ有楽町他にて全国ロードショウと
なる。
なおこの紹介文は、配給会社エデンの招待で試写を観て投稿
するものです。
『アイアンクロー』“The Iron Claw”
2012年11月紹介『マーサ、あるいはマーシー・メイ』でカル
ト集団の恐怖を描いたショーン・ダーキン監督が、1980年代
に一世を風靡したプロレスラー一家=フォン・エリック・フ
ァミリーの栄光と悲劇を描いた実話に基づく作品。
父親のフリッツは必殺技の「アイアンクロー」を武器に悪役
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01月28日(日)
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