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On the Production
by 井口健二
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■ザ・フラッシュ(追記有り)、ほつれる、草原に抱かれて
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※
※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
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『ザ・フラッシュ』“The Flash”
マーヴェル=アベンジャーズに対抗するDC=ジャスティス
リーグの一翼を担うヒーローの単独主演作。実は本作の試写
は約1カ月前に行われたものだが、全世界一斉公開というこ
とで情報解禁が封切り直前とされ、紹介ができなかった。
という訳で封切り後の紹介になってしまったが、既に観た人
は判るようにかなりマニアックな作品だ。
物語の骨子は、幼い頃に母親を亡くしたザ・フラッシュこと
バリー・アレンが自らの能力を最大限に活用して過去世界に
戻り、母親の救命を図るが…。それによって改変された歴史
の現代ではスーパーマンが現れず、地球はゾッド将軍の襲来
によって壊滅の危機に瀕していた。
そこで主人公はその世界にいた今の自分より少し若い自分と
共に、ヒーローの中で唯一存在していたバットマンを探し出
し、さらに現れたスーパーガールも加わってゾッド将軍の繰
り出す軍勢に戦いを挑むことになる。しかしその究極の結末
はそこにはなかった。
ということでこの登場するバットマンを、1989年、1992年の
シリーズで同役に扮したマイクル・キートンが演じ、さらに
スーパーマンにはTVシリーズ時のジョージ・リーヴスから
歴代の俳優がCGIで出現。その中にはもちろんファンには
涙の姿もあるし、ニヤリとする幻の姿もある。
その一方でバットマンにはベン・アフレックも登場し、つま
りこれはそれぞれの映画がパラレルワールドとして存在して
いるという設定になっているものだ。日本公開キャッチには
「世界を、この映画が変える。」とあるが、正にその通りの
映画が作られている。
出演はエズラ・ミラー、本作には 400人の候補の中から抜擢
されたというサッシャ・カジェ。他にマイクル・シャノン、
ロン・リヴィングストン、マリベル・ヴェルドゥ、カーシー
・クレモンズ、アンチュ・トラウェらが脇を固めている。
脚本は2020年2月16日付題名紹介『ハーレイ・クィンの華麗
なる覚醒』などのクリスティーナ・ホドスン。監督は2017年
10月1日付け、及び2019年9月29日付題名紹介『IT イット
“それ”が見えたら、終わり。』の2部作を大ヒットに導い
たアンディ・ムスキエティが担当。
SF的な考証はそれなりに考えられているようで、特にパラ
レルワールドの節という考え方には、それなりに納得ができ
たものだ。
公開は6月16日より、全国ロードショウとなっている。
(追記)歴代スーパーマンの登場するシーンで続報があり、何
とニコラス・ケイジの映像はCGIではなく本人が再演して
いるそうだ。1996年に計画された本編の製作は頓挫したもの
だが、思いの籠った映像が本作で実現しているとのことだ。
(再追記)よくよく考えたら、俳優を通常シーンにCGIで登
場させることはアメリカ俳優組合が厳に禁じているもので、
ケイジが了解してもできることではなかった。従ってこのシ
ーンが実写であることは当然のものだ。

『ほつれる』
第67回(2023年)岸田國士戯曲賞受賞の演出家・加藤拓也が、
自らの書き下ろし脚本で、門脇麦を主演に迎えて描いた監督
第2作。
最初に登場するのはW不倫のカップル。2人はロマンスカー
でグランピングに行き、1夜を共にして互いの右手の薬指に
指輪を交わす。そして絵画館前の銀杏並木のカフェで食事を
して別れるが…、そこで事件が起きる。
それを観て観ぬふりをして帰宅した主人公は、待っていた夫
から話があると言われるがうわの空で聴き流し、疲れたから

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06月18日(日)
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