ID:47635
On the Production
by 井口健二
[459606hit]

■推しが武道館いってくれたら死ぬ、渇水、探偵マリコの生涯で一番悲惨な日、テノール(仮題)
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※
※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
『推しが武道館いってくれたら死ぬ』
岡山県出身の漫画家平尾アウリによる同名原作から、2020年
にテレビアニメ化され、さらに2022年10月にドラマ化された
作品の劇場版。
主人公はアイドルオタクの女性。元から興味があった訳では
ないが、ある切っ掛けで地下アイドルグループの1人を推し
ている。そんな彼女の周囲には他のメムバーを押す男性らも
いたが…。
そのグループが少し売れ始めた時、彼女の推すメムバーが怪
我で出遅れてしまう。そして徐々に自信を無くして行く推し
メンを再起させるべく、主人公の押し活が始まる。果たして
その活動は推しメンを救えるか?
出演は元乃木坂46の松村沙友里、4歳から女優活動をして
いるという朝ドラ『とと姉ちゃん』などの伊礼姫奈。さらに
2019年7月紹介『いなくなれ、群青』などの中村里帆と、モ
デル出身で映画初出演の和田美羽。
他に4人組みアイドルグループ@onefive のMOMO、KANO、SA
YO、GUMIと、2023年2月紹介『銀河鉄道の父』などの豊田裕
大、お笑いコンビ・レインボーのジャンボたかおらが脇を固
めている。
監督はドラマ版も手掛けた2013年12月紹介『黒執事』などの
大谷健太郎。脚本はテレビ制作美術スタッフ出身という本山
久美子。音楽はアニメ版から担当の日向萌が本作も手掛けて
いる。
正直に言ってお話は実に他愛ないものだし、特に見所がある
というものでもないが、オタク文化を肯定的に描いていると
いう面では好感が持てるし、それを2005年『NANA』を手掛け
た大谷監督が実にツボを心得て見事に描き切っている。
僕自身が決してメジャーではないサッカーチームを応援して
いる身としては、対象とする分野は違っても感覚的に共通す
る部分もあってクライマックスには謀らずも感動してしまう
ところもあった。
また舞台となっている岡山市の表町商店街にも、2017年4月
紹介『桃とキジ』の記事で書いたように多少思い入れがあっ
たりもして、残念ながら今回その映画館での上映はないよう
だが、いろいろ懐かしくも思い出したものだ。
公開は5月12日より、東京地区は新宿バルト9、渋谷シネク
イント、グランドシネマサンシャイン池袋他にて全国ロード
ショウとなる。

『渇水』
1990年の文学界新人賞を受賞し、その年の芥川賞候補作にも
なった河林満原作小説の映画化。
映画の舞台は群馬県前橋市。日照りが続く渇水でプールも営
業できなくなっている状況で、主人公は市の水道局の職員。
彼の仕事は水道料金の滞納者に支払いを促し、応じない時は
水道を止める「停水」を行うというもの。
しかし滞納者にもいろいろな事情があり、そんな中で黙々と
職務を果たす主人公だったが…。ガス、電気、水道、電話、
どれが止まっても生活に支障をきたすが、中でも水道は状況
が厳しそうだ。
そんな中で主人公は、幼い姉妹の居る母子家庭の停水を執行
しなければならなくなる。しかしその姉妹の姿には主人公自
身の生い立ちも重なって行く。果たして主人公はその家の停
水を行うことができるのか?
出演は2012年2月紹介『僕等がいた』などの生田斗真。共演
は2018年12月紹介『チワワちゃん』などの竹脇麦と、2022年
5月紹介『ビリーバーズ』などの磯村勇斗。さらに尾野真千
子、子役の山侮オ海、柚穂らが脇を固めている。
監督は2010年2月紹介『月と嘘と殺人』などの高橋正弥。脚
本は2004年4月紹介『機関車先生』などの及川章太郎。実は
脚本は10年ほど前に完成しており、高橋監督の許で企画され

[5]続きを読む

04月02日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る