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On the Production
by 井口健二
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■ソング・フォー・ドレラ
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『ソング・フォー・ドレラ』“Songs for Drella”
1987年に他界したアンディ・ウォーホルを追悼して盟友でも
あったミュージシャンのルー・リードとジョン・ケイルが、
1990年に行った無観客ライヴの模様を撮影した作品。
リードとケイルは、1967年にウォーホルの許でロックバンド
「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」を結成。しかしそ
の翌年にウォーホルが凶弾に倒れ、その影響もあってか2人
は決裂する。
そんな2人がウォーホル他界の3年後、決裂から21年を経て
再結集。追悼のための楽曲を披露する。それは全編で15曲、
全てがリードとケイルの共同によるオリジナルで、ウォーホ
ルの生涯や業績を歌い上げるものだ。
とは言うものの楽曲の内容自体にはいろいろフィクションも
含まれているそうで、すべてを素直に受け取ってはいけない
そうだが。毀誉褒貶も含めてウォーホルの在りし日の姿を彷
彿とさせる作品になっている。
というライヴだが、当時は無観客ということでそれがどのよ
うな形で告知されたかは不明。しかしその模様は16oカメラ
複数台で撮影されていた。それが今回はオリジナルネガから
の4Kリストアで公開される。
実はそのオリジナルを撮影したのが、トッド・ヘインズ監督
の2003年4月紹介『エデンより彼方に』の撮影で2002年度の
オスカー候補になったエドワード・ラックマン。そして今回
はヘインズ監督の2021年作品“The Velvet Underground”の
制作中にオリジナルネガが発見されたということだ。
中々数奇な経緯という感じだが、ヘインズ監督の作品が無け
ればそのまま埋もれていたのかと思うと、ヘインズ監督様様
という感じにもなるものだ。いずれにしてもこれが観られる
ことに感謝したい。
因に題名のDrellaとは、Dracula+Cinderella を併せた造語
で、ウォーホルのニックネームだそうだ。
公開は10月28日より、東京はヒューマントラストシネマ渋谷
他で全国順次ロードショウとなる。
09月04日(日)
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