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On the Production
by 井口健二
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■すじぼり、アス(おいしい家族、イソップの思うツボ、タロウのバカ、ジョアン・ジルベルトを探して、フリーソロ、隣の影)
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
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『すじぼり』
2014年『東京難民』という作品が佐々部清監督により映画化
された福澤徹三の原作で、第10回(2008年)大藪春彦賞受賞作
の実写映画化。配信プラットフォームのU-NEXTにて配信され
る全10話構成のシリーズの内、第1話〜第3話の試写を鑑賞
した。
主人公は地方都市の父子家庭で育ち、親の金で大学に行って
はいるが、実は半同棲で風俗の女性に入れ挙げ、大麻を吸い
まくるなど自堕落な生活を送っている。しかし町に蔓延るや
くざを見ると嫌悪感を露わにしていたのだが…。
そんな主人公が大麻を巡る騒動でやくざの組長に助けられ、
その事務所に出入りすることになってしまう。そして借金の
かたに下働きをすることになる。それでも昔気質の組長には
何となく気に入られているようだ。
そんな主人公が対立する組との命運を決する抗争に巻き込ま
れて行く。正に青春任侠ドラマと言える物語が展開する。
出演は2018年7月29日題名紹介『止められるか、俺たちを』
と『純平、考え直せ』にも出ていた藤原季節。その脇を高橋
和也、日本アカデミー賞で新人俳優賞受賞の篠原篤、2018年
5月紹介『万引き家族』などの溝口奈菜らが固めている。
また第4話以降には、六平直政、阿部亮平、宮城大樹、北原
里英といった個性派の俳優が登場するようだ。
総監督は2017年9月3日題名紹介『全員死刑』などの小林勇
貴。脚本も『全員死刑』を手掛けた継田淳。さらに各話の演
出には西村喜廣、鳴瀬聖人、阪元裕吾といった曲者監督が名
を連ねている。
制作プロダクションは西村映造による作品だ。
『東京難民』は試写を観たが紹介は割愛したもので、その作
品でも普通の若者が裏の世界に転落して行く姿が描かれてい
た。
本作もそこは同様だが、佐々部監督のように社会性は持たせ
ず、エンターテインメントに徹しているのが見どころと言え
るのだろう。しかも西村映造の作品だ。同社の特徴である血
飛沫もふんだんに飛び散る。
原作者の福澤は元々ホラー出身の人だから、本作に関しても
ファンタシーという見方もできるかもしれない。ある種の荒
唐無稽が目的の作品だ。その辺をねちっこく描いているのも
魅力と言えそうだ。
なお本作は6月21日に初回放送として第1話〜第3話が配信
され、以後は順次各話がU-NEXTにて配信されることになって
いる。
また全10話のシリーズの内、第1話〜第8話は原作に基づく
が、第9話、第10話に関しては、別の任侠青春ドラマである
『日本統一』とのコラボレーション企画になるようだ。
諸般の事情により、この項のみ先に更新します。
                     (6月18日記)
本作に関して6月19日に記者会見が行われた。そこには出演
者の藤原季節、高橋和也、溝口奈菜、北原里英と、第9話、
第10話に登場する本宮泰風。それに総監督の小林勇貴と監督
の西村喜廣が登壇した。
そこでの本宮の発言によると第9話、第10話はかなり飛んで
もない展開だとのこと。試写された第1話〜第3話の印象で
は、西村映造の作品の割には血のりがちょっと少ないかなと
も思ったが、最後はちゃんと締めているようだ。

『アス』“Us”
2017年8月紹介『ゲット・アウト』でアカデミー賞脚本賞を
受賞したジョーダン・ピール脚本、監督による第2作。前作
に続いてホラー風味の強い作品だ。
始まりは1986年。両親と共にサンタクルーズのビーチに来て
いた少女が、ゲームに熱中する父親の目を離れてヴィジョン

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06月23日(日)
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