ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■X-MEN:ダークフェニックス(ハッパGoGo、やっぱり契約破棄、ラスト・ムービーS、えんとこの歌、HOT SUMMER NIGHTS、無限ファンデーション)
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※
※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
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『X-MEN:ダークフェニックス』“Dark Phoenix”
単発の作品を除けば2002年の『スパイダーマン』、2008年の
『アイアンマン/アベンジャーズ』に先駆け、2000年にスタ
ートしたマーヴェルコミックス映画化の人気シリーズ最新作
で、本作で完結の噂もある作品。
実はX-Menに関しては今まで試写状を貰っていなくて、一部
の作品は劇場やテレビなどで観てはいたが、ここでの紹介は
できなかった。それが今回は特別に試写状を送って貰えたも
ので、ここでは初めての紹介となる。
マーヴェルコミックスの映画化に関してはディズニーとの間
で包括的な契約が結ばれていて、すでにSpider-Manの一部も
The Avengersに取り込まれた状況だが、そんな中でも独自性
を保ってきたのがX-Menだった。
それは彼らが必ずしも人類の味方とは言い切れないという、
特殊な事情にあるとも言える。実際に一部は人類に敵対する
立場をとり、いつ全体が寝返るかもしれない状況もあり得。
人類もそれに対抗する術を持ち始めているのだ。
それでも人類との共存を模索するミュータントたちの姿が、
ある意味、混沌とした時代を反映している物語と言えるのか
もしれない。しかも本作の時代背景は1992年で、正に1989年
のベルリンの壁崩壊直後なのも象徴的だ。
そして本作の物語は、これも時代の象徴だったスペースシャ
トルの事故から始まる。その救助を合衆国大統領から要請さ
れたミュータントたちは宇宙に飛び出し、超能力を駆使して
乗員の救出には成功するのだが…。
その作戦の最中に女性のミュータントが謎の放射線を浴び、
それは彼女のダークサイドを覚醒させてしまう。そこにさら
に彼女のダークサイドを操ろうとする謎の女が登場し、人類
の存亡を賭けた物語が展開される。
それは大宇宙を破壊するような大袈裟なものではないが、僕
らが期待する超能力vs.超能力の戦いを、シュールなリアル
さで映像化したとも言える作品だ。
出演はジェームズ・マカヴォイ、ニコラス・ホルト、ジェニ
ファー・ローレンス、マイクル・ファスベンダーら旬な顔ぶ
れに加えて、エヴァン・ピータース、アレクサンドラ・シッ
プ、ソフィー・ターナー、コディ・スミット=マクフィーら
の若手が並ぶ。
そして本作には、2014年11月紹介『インターステラー』など
のジェシカ・チャスティンが登場する。
脚本と監督は、2010年1月紹介『シャーロック・ホームズ』
などの脚本や2013年8月紹介『エリジウム』などの製作を手
掛けたサイモン・キンバーグ。本シリーズでも脚本/製作に
関ってきたベテランが満を持しての監督デビューを飾ったも
のだ。
試写会で配られたプレス資料のTIMELINEによると、2000年に
スタートした初期のシリーズは2002年から2006年を時代背景
としていたもので、それに対して現在のシリーズは1962年か
ら1992年を描いている。つまり初期シリーズの前日譚に当る
ものだ。
従ってこの後には初期シリーズが続くはずなのだが…。シリ
ーズの中には2023年と1973年を結ぶ作品もあり、また紀元前
8000年や紀元前3600年が絡む話もあって、時間軸はいろいろ
とややこしくなっている。
しかも今回の作品ではSFファンには悩ましい展開もあり、
これはこのままでは終わらせて欲しくない気分にもなった。
取り敢えずの決着は付くが、謎の女の存在など話はまだまだ
続きそうな感覚だ。
公開は6月21日より、東京はTOHOシネマズ日比谷他にて全国
ロードショウとなる。
この週は他に
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06月16日(日)
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