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On the Production
by 井口健二
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■アラジン、荒野の誓い(ザ・ファブル、耳を腐らせる、カーライル、サマーフィーリング、誰ガ為のアルケミス、メランコリック、ヒョンジェ)
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※
※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
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『アラジン』“Aladdin”
1992年製作の同名アニメーション作品(本作のクレジットで
は“Disney's Aladdin”と記載されていたようだ)の実写化
リメイク。
アラビアンライトの世界。主人公のアラジンはサルタンが治
める王国で暮らす若者。身寄りのない彼は猿のアブーと共に
コソ泥稼業で何とか生活している。そんな彼が町で若い女性
を助ける。その女性は王女の侍女だと名乗るが…。
その王国はサルタンの意向で、周囲の国とも友好的に平和な
日々が続いていた。ところが側近の中には平和を嫌って王座
を狙う輩もいた。そんな悪漢ジャフーの狙いは、魔法の洞窟
に眠るランプを手に入れること。
そのランプを手に入れれば何でも望みが叶う。しかし洞窟に
入れるのは、ダイヤモンドの原石のような清らかな心を持つ
者だけ。その試練に何人もが失敗していた。そんなジャフー
の前に、「侍女」のことを一途に思うアラジンが現れる。
そこでジャフーは、言葉巧みにアラジンを魔法の洞窟へと送
り込む。そしてアラジンは洞窟に閉じ込められていた空飛ぶ
絨毯やランプの精ジーニーと巡り合う。
出演は人気TVシリーズ“Jack Ryan”でブレイクし、本作
には世界的なオーディションを勝ち抜いて選ばれたメナ・マ
スード、2017年5月紹介『パワーレンジャー』などのナオミ
・スコット、それにウィル・スミス。
他に、2017年7月紹介『ザ・マミー』に出ていたマーワン・
ケンザリ、2015年12月紹介『ゾンビスクール!』などのナシ
ム・ペドラド、2018年3月25日紹介『ホース・ソルジャー』
などのナヴィド・ネガーバンらが脇を固めている。
監督は、2015年8月紹介『コードネームU.N.C.L.E.』などの
ガイ・リッチー。脚本は、2005年7月紹介『チャーリーとチ
ョコレート工場』などのジョン・オーガストと監督の共同と
されている。
ディズニーのアニメーション作品の実写化では、先に2017年
3月19日題名紹介『美女と野獣』や、今年公開されたティム
・バートン監督の『ダンボ』もあったが、実は試写状を貰え
なかった『ダンボ』は劇場に観に行った。
そちらの感想は、オリジナルは63分しかなかったアニメーシ
ョンをバートン監督が実に巧みに家族のドラマに作り替えた
ものだったが。オリジナルの素朴なテイストと異なることは
気になったものだ。
それに対して本作のリッチー監督は、実に見事に原作を実写
化している。それは物語をほぼ踏襲した上で巧みに人間ドラ
マを膨らましており、さらにアニメでしか表現できないと思
われたシーンも見事に再現して見せている。
これには全く脱帽としか言い表せない作品になっていた。も
ちろんここにはブロードウェイでのミュージカル化なども踏
まえられているのだろうが、何しろ人間ドラマの構築が見事
で、大人の目でも観るべき作品と言える。
それにアクションも、狭い街路を使ったパルクールばりの動
きから、魔法の洞窟でのVFXを駆使したものなど。こちら
も生身の人間がやっている体を生かして、ハラハラドキドキ
に巧みに演出されていた。
ただ観ていて僕が悔しかったのは、本作のジーニー役がロビ
ン・ウィリアムスでないことだ。それは代役のウィル・スミ
スが悪いのではない。寧ろプロローグの船上のシーンなどは
スミスならではのウィリアムスには望めないものだ。
でも本編のジーニーとしての登場シーンには、ウィリアムス
が1993年ゴールデン・グローブ特別賞(声の演技に対して)
を受けたパフォーマンスを思い出す。スミスもそれを踏まえ

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05月26日(日)
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