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On the Production
by 井口健二
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■ラ・ヨローナ、神と共に、オーファンズ・B(二宮金、鉄道運転士、凪待ち、ゴールデンR、北の果ての、ある町の高い、カニバ、ピアッシング)
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『ラ・ヨローナ 泣く女』“The Curse of La Llorona”
『ソウ』シリーズや『死霊館』シリーズなどのジェームズ・
ワンの製作で中南米に伝わる怪談に基づくホラー作品。
背景は1970年代のロサンゼルス。女性ソーシャルワーカーの
主人公は警官と共にヒスパニック系の女性の家に踏み込む。
そこでは2人の子供がクローゼットに閉じ込められており、
主人公は子供たちを「救出」するが…。
程なくして子供たちの姿が消え、無残な死体で発見される。
それは古から伝えられるラ・ヨローナの呪いだった。そして
その呪いが主人公の子供にも降りかかり、主人公は呪いを解
くべく奮闘を開始する。
出演は、2018年12月紹介『グリーンブック』などのリンダ・
カーデリーニと、多くのテレビ出演はあるが映画は初主演と
いうレイモンド・クルツ。他にマリソル・ラミレス、パトリ
シア・ヴェラスケスらが脇を固めている。
また、2014年『アナベル死霊館の人形』にも出演のトニー・
アメンドーラが同じ役で再登場している。
脚本は、2019年には“Five Feet Apart”という作品も公開
されるミッキー・ドウトリーとトビアス・イアコニス。監督
には、2020年公開予定“The Conjuring 3”に起用が発表さ
れている新鋭マイクル・チャベスが抜擢された。
アメンドーラが演じる神父の存在から、本作は『死霊館』シ
リーズ=The Conjuring Universeの一環と見做されるものだ
が、元のアナベルは心霊学者のウォーレン夫妻の保管庫に置
かれた人形のことで、すでにシリーズの傍系だから、本作は
その孫傍系ということになる。
さらにアナベルの関連では2017年8月13日題名紹介『アナベ
ル 死霊人形の誕生』でその起源が紹介されている。一方、
『死霊館』の本編では、2018年8月26日題名紹介『死霊館の
シスター』でウォーレン妻のルーツのようなものも描かれ、
系譜は2次元的に広がっている。
因に描かれている事件の時系列は、『死霊館のシスター』→
『アナベル 死霊人形の誕生』→『アナベル 死霊館の人形』
→『死霊館』→本作→『死霊館 エンフィールド事件』の順
になるかな?
対する映画製作の順番は、『死霊館』(2013年)→『死霊館の
人形』(14年)→『エンフィールド事件』(16年)→『死霊人形
の誕生』(17年)→『死霊館のシスター』(18年)→本作(19年)
となっており、さらに“Annabelle Comes Home”(撮影済み)
→“The Conjuring 3”(20年)が予定されている。
伝説は幸せを奪われた女の恨みに基づくが、元はと言えば己
が蒔いた種であり、言ってみれば復讐の根拠が逆恨みなのだ
から恐ろしい。しかも全く無関係の人間が呪われるのだから
堪ったものではない。
因に大元のConjuringは、conjure「呪文を唱えて呼ぶ」の現
在分詞だから、日本語に訳せば「呪怨」かな。それなら無関
係の人間が呪われるのも無理はない。
それにしてもこの映画にはゾクゾクする怖さがある。映倫区
分はG指定だから直接的な描写はないものだが、それでこの
怖さは表現の巧みさにもよるのだろう。さすがハリウッドと
思わせる作品になっている。
なお本作の試写は少し前に行われたが、本国公開が4月19日
で、情報解禁をそれ以降に設定されていたものだ。
日本公開は5月10日より、全国ロードショウとなる。
『神と共に 第二章:因と縁』“신과함께-인과 연”
2019年3月10日題名紹介作品の続き。と言っても恐らくは、
この作品を念頭に置いての前作だったのだろう。前作で活躍
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04月21日(日)
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