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On the Production
by 井口健二
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■BD−明智探偵事務所−、十年 Ten Years Japan、西北西(IT COMES、ステータス、ピッチ3、いろとりどり、旅猫、ナミヤ、ザ・アウト)
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※
※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
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『BD−明智探偵事務所−』
江戸川乱歩原作「少年探偵団」からの映画化。僕らの世代だ
といろいろ懐かしさもある原作だが、1965年没の原作者から
は現状で死後50年の著作権は失効しており、これから映画化
は増えるのかな。
物語の舞台は特定されていないが、撮影が行われたのは香川
県丸亀市と坂出市、観音寺町。多少土地勘があるといろいろ
見えるものもある。そんな街に拠点を構える明智探偵事務所
では、所長の明智は怪人二十面相を追って出張中。秘書気取
りの女性と小林少年が留守番をしている。
その事務所に松葉杖を突いた中年女性が訪れ、行方不明の娘
を探してくれと依頼する。その依頼を最初は所長がいないか
らと断る小林少年だったが、困っている人を助けるのが仕事
という明智の教えを思い出し、依頼を引き受ける。しかしそ
れはとんでもない事件の幕開けだった。
出演は、2013年『仮面ライダー鎧武』でサブキャラを演じた
小澤廉、BOYS AND MENの弟分チーム祭nine.のリーダー寺坂
頼我。他に、2014年9月紹介『ヲ乃ガワ』などの前田希美。
さらに小木茂光らが脇を固めている。
脚本は、2016年6月月に記者会見だけ紹介した『コープスパ
ーティー』の赤松義正。監督は、2017年9月紹介『トモダチ
ゲーム』で助監督を務めた名倉良祐の長編デビュー作のよう
だ。因に監督は香川県出身とのこと。
僕自身の読書歴は早くからSFの方に行っていたので、江戸
川乱歩はあまり読んでいなかったが、数少ない読書歴の記憶
では、暗号と謎解きの印象が強い。そこで本作では行方不明
の娘が謎解きをしていたらしいのだが…。
その肝心の謎解きが映画の中で判然としない。特に最後の謎
がヒントを並べていきなり場所の特定では、ちょっと物足り
なさが募る展開だった。しかも小林少年が解けない謎を、女
子高校生は解いているのだ。
ここはやはり順序を踏んで、何故そこなのかを明確にする、
そんなバッチリとした謎解きが欲しいところだった。それと
変装は、やはりべりっとはがして欲しかったが、最近の特殊
メイクの技術は違っているようだ。
でもまあ若手2人の主演役者の顔見世ということではこれで
良いのかな。公式サイトはhttp://ranpo-project.comとなっ
ており、取り敢えず続編を期待ということにしよう。
公開は10月12日より、東京はユナイテッドシネマ豊洲、撮影
の行われた香川ではイオンシネマ宇多津他で全国順次ロード
ショウとなる。
『十年 Ten Years Japan』
2017年5月紹介『十年』の日本版。香港版が2016年イタリア
開催の極東映画祭にて上映されたのを切っ掛けに、若手映画
人の支援という目的で各国でスタートした企画を、日本では
是枝裕和監督の総合監修で実現した。日本版は全5作品。
『PLAN75』は、ぴあフィルムフェスティバルのグラン
プリ受賞者の早川千絵監督作品。
高齢者問題解決のため、国家施策として75歳以上に安楽死が
推奨されるようになった時代を背景にした物語。主人公は施
策を進める省庁の担当者だったが、家には認知症で高齢の母
親がいた。
出演は、2017年9月17日題名紹介『あゝ、荒野』などの川口
覚と、2017年7月紹介『ナミヤ雑貨店の奇跡』などの山田キ
ヌヲ、それに2017年9月17日題名紹介『ユリゴコロ』などの
牧口元美。
『いたずら同盟』は、ぴあフィルムフェスティバルで準グラ
ンプリと観客賞受賞者の木下雄介監督作品。
AIによって管理された特区に暮らす小学生を描いた物語。
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09月09日(日)
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