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On the Production
by 井口健二
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■ヴァレリアン、ガッチャマン(ばぁちゃんロード、男と女、しあわせの絵の具、15時17分、ラーメン、Oh Lucy!、犯罪都市、キング)
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』
“Valerian and the City of a Thousand Planets”
1967年から2010年までフランスで出版され、英語にも翻訳さ
れて1977年『スター・ウォーズ』にも影響を与えたとされる
SFコミックス(バンド・デシネ)を、リュック・ベッソン
の製作、脚本、監督により映画化した作品。
物語の背景は、国際宇宙ステーションに地球中の国々が参加
し、さらに異星からの参加も増加。各自が施設を増設したた
めに質量が増大して、地球への落下の懸念から、ブースター
を取り付けて大宇宙に旅立させたという経緯。
その大宇宙を進むステーションにはさらに多くの異星の生物
が集まり、ステーションは複数の区画に分けられて水棲人な
ど各住人に適した環境が設けられている。そんな巨大ステー
ションは「千の惑星の都市」とも呼ばれていた。
主人公は、そんなステーションの秩序を守るために組織され
た連邦委員会の直属で、有能な働きを示してきた諜報員。そ
んな彼にステーションの中心部に突如発生した危険エリアの
調査が命じられる。
そこには明らかな敵対行動があり、そこへの侵攻作戦を指揮
していた司令官が敵側に拉致されてしまう。その救出に向か
う主人公だったが。その事件の裏には記録から存在の抹消さ
れた惑星ミュールに纏わる陰謀が隠されていた…。
そんな物語が、華麗なVFXや多彩な異星人の造形と共に描
かれる。
出演は2013年8月紹介『クロニクル』や同年10月紹介『メタ
リカ・スルー・ザ・ネヴァー』などのデイン・デハーンと、
2016年8月14日題名紹介『スーサイド・スクワッド』などの
カーラ・デリヴィーニュ。
さらにクライヴ・オーエン、イーサン・ホーク、ジョン・グ
ッドマン、ルトガー・ハウアー、クリス・ウー、ミュージシ
ャンのリアーナ、ハービー・ハンコックなど多彩な顔ぶれが
登場する。
ベッソンは幼い頃から原作のファンで、1997年『フィフス・
エレメント』制作の際に、コンセプトデザイナーとして招い
た本作の原作者ジャン=クロード・メジエールから、「なぜ
『ヴァレリアン』をやらないのか?」と問われたそうだ。
以来、20年掛りで実現されたのが本作という。しかし昨年の
ヨーロッパ、アメリカ公開では、必ずしも大成功という興行
にはならなかった。その原因を考えると、少し設定が判り難
かったかな、という印象は否めない。
それは「原作のファン」という監督らが関わると陥り易い問
題だが。特に本作のように現実の宇宙開発をベースに、そこ
から設定を未来に発展させようとすると、原作を知らない観
客にはそのギャップを埋めるのが難しくなる。
そのギャップ自体は、SFを観馴れている目からするとそれ
ほどではないのだが、それが評価の分かれ目になったかな?
そんな感じはする程度のものだ。そのギャップを乗り越えれ
ばそれなりに楽しめるのだが。
雰囲気的には、1967年『バーバレラ』などを髣髴させるもの
もあり、正しくフランスSFという感じのする作品だ。ガジ
ェットで一杯の映像は、日本の若い観客には受けそうな気も
するが…。
公開は3月30日より、東京はTOHOシネマズ日本橋他で、全国
2D/3Dロードショウとなる。
『Infini-T Forceガッチャマン さらば友よ』
2017年9月紹介『Infini-T Force』の記事の中でも記載した
テレビシリーズに続く劇場版。タツノコプロ設立55周年記念
の作品で、1970年代の4大ヒーローが再び結集する。
実はテレビシリーズは見損ねたが、シリーズでの敵は殲滅さ
れ、世界は復活してヒーローたちは各々の世界に戻ったよう
だ。ところが安定したはずのパラレルワールドが再び揺らぎ
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02月11日(日)
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