ID:47635
On the Production
by 井口健二
[459758hit]
■ホリデイ・イン、恋と嘘
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
『ホリデイ・イン』
“Holiday Inn, the New Irving Berlin Musical: Live”
アーヴィング・バーリンの作詞作曲、フレッド・アステア、
ビング・クロスビー主演により1942年製作されたハリウッド
ミュージカルがブロードウェイで舞台化され、その舞台面を
撮影した作品が映画館に登場する。
物語の背景は1940年代のアメリカ東部。主人公は作詞作曲の
才能に恵まれた男性、彼はダンスの上手い親友と組み、さら
に女性を加えた3人組でニューヨークのナイトクラブに出演
していた。しかしその生活に見切りをつけコネチカット州に
農場を買って引退を決意する。
斯くして希望の農園経営を始めた主人公だったが、成果はな
かなか上らず、失意にも似た日々が続いていた。そんな主人
公の許に活発な女性教師が現れ、彼女の協力で農園をホテル
に改築、さらにそこで祝日ごとのショウの上演を始めると、
それが成功して盛況となる。
一方、ダンサーの親友はハリウッド進出を目論んでいたが、
ニューヨーク時代の女性には去られていた。そこで主人公の
噂を聞きつけたダンサーはホテルを訪れ、女性教師とダンス
の相性が良いことに気付く。そして女性教師にハリウッド進
出の話を持ち掛けるが…。
こんな物語に、1942年のオリジナルで発表され、後に題名に
冠された映画作品で一世風靡し、今ではクリスマスソングの
定番とまで言われる「ホワイト・クリスマス」。さらには、
こちらも後に映画の題名になる「イースター・パレード」な
どの楽曲が挿入されて、華やかな物語が展開される。
さらに本作の舞台化では、1942年のオリジナルには無いが、
同じくバーリンの作詞作曲により1935年製作の映画『トップ
・ハット』で歌われた「チーク・トゥ・チーク」なども歌と
ダンスで披露され、正に作曲家の全てが見られる作品になっ
ている。
1942年作はバーリンのオリジナルアイデアに基づくとされて
おり、物語は正直に言ってベタなものだけれど、古き良き時
代というのか、ハリウッドが夢工場と呼ばれるのにピッタリ
という感じの素敵な作品になっている。ド派手なアクション
ではないが、見事な歌とダンスが堪能できる作品だ。
出演は、ブライス・ピンカム、コービン・ブルー、ローラ・
リー・ゲイヤー、ミーガン・ローレンス。他にミーガン・シ
コラ、モーガン・ガオらが脇を固めている。
キャストのほとんどは映画では馴染みがないが、親友のダン
サー役を演じたコービンは2008年11月紹介『ハイスクール・
ミュージカル/ザ・ムービー』にも出ていた。
公開は11月10日より、東京は築地東劇にて5日間限定で上映
される。
なお本作の公開では「松竹ブロードウェイシネマ」と称され
ており、今後もこの様な作品の公開が期待できそうだ。
『恋と嘘』
スマホのマンガアプリで連載され、2017年夏にはテレビアニ
メ化もされたというムサオ原作マンガの実写映画化。
超少子化時代を迎えて政府が結婚相手の斡旋を始めたという
社会が背景の、これも近未来SFと言えるのかな…?
主人公は16歳の誕生日を間近にした女子高生。その誕生日に
は、政府から結婚相手が通知される。それは罰則規定などが
あるものではないが、相性なども加味された理想の相手のは
ず。だから多くの国民はその斡旋を尊重していた。
そんな彼女には何でも話せる幼馴染みの男子がいて、誕生日
の前日、その幼馴染みと斡旋相手との出会いのリハーサルを
していた時、午前0時を過ぎて彼女の前に現れたのは大病院
の跡取り息子だった。
その息子は彼女を豪華なデートに誘い、高価なプレゼントも
贈ってくる。しかしその態度はどこか淡泊だった。それでも
[5]続きを読む
08月13日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る