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On the Production
by 井口健二
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■宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち 第二章「発進篇」、君はひとりじゃない
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち 第二章「発進篇」』
2016年9月に製作発表記者会見の報告をした作品の試写が行
われた。
実は先の報告で紹介したように、本作の第一章は2月25日に
劇場公開された。しかし完成がぎりぎりだったせいか、マス
コミ向けの試写は行われなかった。そこで今回は第二章から
観ることになったが、一応、第一章も宣伝会社にお願いして
DVDを借りて観ることができた。
今回はそこから紹介させて貰う。
2012年3月及び2014年12月紹介の『宇宙戦艦ヤマト2199』で
ヤマトが持ち帰ったコスモリバースシステムにより地球は復
活。さらにガミラスとの和平も成立し、両軍は共同戦線を張
るまでになっていた。そこに、2014年12月紹介作に登場した
新たな敵ガトランティスが出現する。
斯くして太陽系外の宇宙域において、侵攻するガトランティ
ス前衛部隊と、地球=ガミラス連合軍との戦端が開かれる。
そこで敵の圧倒的な兵力に連合軍の敗色が濃厚となった時、
突如現れた地球軍の最新鋭艦が波動砲を発射。その一撃はガ
トランティス軍を蹴散らしてしまう。
しかしその波動砲はコスモリバースシステムを受け取る際、
イスカンダルのスターシャに2度と使用しないと誓ったもの
だった。その誓いも反故にされ、地球政府は最強の兵器を要
とする軍備拡大に突き進んでいたのだ。
一方、旧ヤマトの乗組員たちは様々な幻影に遭遇していた。
その幻影は彼らにヤマトに乗ることを要請。それと同時に彼
らは、惑星テレザードからの救援の要請も受け取る。しかし
地球政府はその要請に応えようとしなかった。それでも旧乗
組員らはドックに収容されたヤマトに向かうが…。
脚本は2013年7月紹介『人類資金』などの福井晴敏、監督は
『2199』の一部絵コンテを担当していた羽原信義が手掛けて
いる。声優は『2199』の声優の小野大輔、桑島法子らが引き
続き担当している。
1978年のオリジナルは上映時間151分の作品だったが、今回
は第一章が約50分、第二章が約100分で、この時点ですでに
オリジナルに近いものになっている。しかもこの後に第七章
まで約500分が続くのだ。
従って物語はかなり詳細に語られているものだが、何と言う
かそのほとんどが戦闘場面で、これは観続けるにはかなり体
力がいるとも感じられた。それは多分作っている方も同じだ
ろうが、これは大変な作品だ。
そして物語の全体の流れは、オリジナルと同じになっている
ように思われるが。ただし上記の記者会見で福井は「結末は
同じにはしない」と断言していたもので、その結末に向かう
残り500分が期待される。
因に第一章には、ガトランティス側の攻撃で特攻に近い表現
がされていたようで、この辺がオリジナルへのリスペクトと
言うか、それをアンチテーゼとする決意のようなものにも感
じられた。
また波動砲の是非については、最近の憲法九条を巡る論議に
重なるような部分もあり、元々波動砲が究極の兵器で原爆の
置き換えであったことからも、その言わんとする所にはいろ
いろ考えるところもあった。
これらが今後にどのように展開されるのかも興味深く観たい
ところだ。ただ、実は『2199』のときは、2012年3月紹介の
第一章の後は試写が行われず、今回もそうなってしまう恐れ
はあるが、今後も試写を観せて貰える限りはフォローするつ
もりでいる。
「第二章」の公開は6月24日より、東京は新宿ピカデリー他
の全国20館にて期間限定上映となる。

『君はひとりじゃない』“Cialo”
本作は、2015年の東京国際映画祭ワールドフォーカス部門で
上映され、その際にも鑑賞していたが、この年は諸般の事情

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05月28日(日)
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