ID:47635
On the Production
by 井口健二
[459771hit]

■ジェーン・ドウの解剖/アイム・ノット・シリアルキラー、パージ:大統領令、ラプチャー 破裂
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
『ジェーン・ドウの解剖』“The Autopsy of Jane Doe”
『アイム・ノット・シリアルキラー』
             “I Am Not a Serial Killer”
松竹エクストリームセレクションと称して紹介される内の、
第1弾と第2弾。
第1弾は3人一家の惨殺事件。屋内での犯行だが外部からの
侵入の痕跡はなく、遺体には逃げようとして果たせなかった
形跡がある。そしてその地下室から下半身が埋められた全裸
の女性の遺体が見つかる。
ジェーン・ドゥと仮名の付けられたその遺体に外傷はなく、
しかも今死んだばかりのようだった。そこでその遺体は検視
官の許に運ばれ、親子の検視官の手で解剖が始まるが…。そ
れは正に異様と言える遺体だった。
解剖の手順が克明に紹介され、それ自体がかなり衝撃的なも
のだが、特に残酷描写というものではなく、それなりに節度
を持って描かれている。そしてそこからの展開がさらに驚異
的なものになる。
それはジャンル映画としてそれなりにちゃんと作られたもの
になっており、僕にとっては興味深く観られたものだ。
出演は、2013年9月紹介『REDリターンズ』などのブライ
アン・コックスと、2013年8月紹介『ある愛へと続く旅』な
どのエミール・ハーシュ。他に2012年7月紹介『空飛ぶペン
ギン』などのオフィリア・ラヴィボンド。そして遺体役はロ
シア出身モデルのオルウェン・ケリーが演じている。
脚本は、2008年11月紹介『ターミネーター:サラ・コナー』
がデビュー作でテレビで活躍のイアン・ゴールドバーグの劇
場映画デビュー作。監督はノルウェー出身で2010年『トロー
ル・ハンター』が話題になったアンドレ・ウーヴレダル。
第2弾は小さな町で起きた連続殺人事件。主人公はその町の
葬儀社の息子16歳。少年は学校でいじめられている訳ではな
いが、いつも怯えて暮らしている。それはいつ自分が凶暴に
なるか心配だったのだ。
そんな少年が殺人被害者のバラバラ遺体を間近で観る機会を
得て、そこから殺人犯の推理を開始する。それは彼自身が殺
人者に共感を持った結果でもあった。そしてついに殺人者を
特定するが…。
実は、映画ではここからの展開がかなり飛んでいて、観てい
て呆気に取られる思いだった。正直には前半の展開を突き詰
めて行ってもそれなりの作品になったと思うが、作り手は別
段名画を作ろうという考えではなかったのだろう
そう考えれば本作は、それなりに強烈ではあるし、ジャンル
映画としては面白いものになっている。
出演は、2009年11月紹介『かいじゅうたちのいるところ』な
どのマックス・レコーズと、『BTTF』などのクリストフ
ァー・ロイド。
脚本・監督は、2005年『エイリアン・パンデミック』でオー
スティンファンタスティック映画祭などを制したビリー・オ
ブライエンが担当している。
公開は第1弾が5月20日より、第2弾が6月10日より、いず
れも東京は新宿シネマカリテ他で、全国順次ロードショウと
なる。

『パージ:大統領令』“The Purge: Election Year”
2015年6月に第1作と第2作を纏めて紹介した近未来テーマ
シリーズの第3作。
今回の物語の年号は2025年、次期大統領選挙に向けた運動が
始まる中での首都ワシントンDCが舞台となる。その選挙は
18年前に始まったパージの是非を問うものであり、それは政
策を実施した勢力と反対勢力との対決の場にもなっている。
そんな中で行われるパージの日、反対勢力の中心人物で次期
大統領候補の女性上院議員に「合法的」な暗殺の指令が出さ
れる。しかもその女性議員は、政権側に内通した者の裏切り
により安全な自宅を出て街を彷徨う羽目に陥た。

[5]続きを読む

04月09日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る