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On the Production
by 井口健二
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■サクラダリセット前編/後編、バーフバリ伝説誕生、ジャッキー ファーストレディ 最後の使命
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『サクラダリセット前編』
『サクラダリセット後編』
2009年にスタートした河野裕原作シリーズの映画化。SFの
範疇に入るこの作品の脚色・監督に、2010年10月紹介『白夜
行』などの深川栄洋が挑んだ。
物語の舞台はとある地方都市。そこの高校に通う主人公と彼
のガールフレンドにはある超能力が備わっていた。それは少
女が「リセット」と唱えると過去のある時点にタイムスリッ
プするというもの。そして主人公にはその過去に遡った記憶
が残るというものだ。
これによって2人はコンビを組み、悲惨な出来事を修復する
ことができた。ただし彼女がリセットできるのは過去の3日
間までで、さらに1回リセットすると24時間はその能力が封
じられてしまう。そこで2人は3日ごとに時刻をセーブする
作業も行っていた。
そしてその町には他にも様々な超能力を持つ者がいたが、実
はその超能力は街の中だけで発揮されるもので、町を離れる
と失われてしまう。そのため主人公は親元を離れてその町に
1人で暮らしていた。しかも彼らの行動のすべてはある組織
に管理されていた。
という背景で、別の手段を用いて彼女より遠い過去まで遡る
ことのできる能力を持っていた老人が、その能力を奪われた
ことから事件が始まる。果たしてその背後に潜むものは…?
そこに個人の未来を透視することのできる能力ゆえに組織に
軟禁されている女性などが絡んで前編は語られて行く。
出演は、2014年3月紹介『パズル』などの野村周平、2016年
8月21日題名紹介『オケ老人』などの黒島結菜。さらに、平
佑奈、健太郎、玉城ティナ、加賀まりこ、及川光博らが脇を
固めている。
公開では2部作に分けられるが、試写会では前後編が連続で
上映された。そこで上に書いたのは前編の概要だが、これは
一般の観客にも判り易い、いわゆる超能力物といった感じの
作品になっている。
ところが後編では、彼らを管理する組織との対立という図式
が登場して、さらに発揮される超能力も通常とは少し異なる
ものになって、かなり複雑な展開となっている。これは案外
SFファン向けの作品と言えそうだ。
いろいろな超能力が顕在している世界ということでは2006年
にスタートしたアメリカのテレビシリーズ『HEROES』などに
も影響されているのかな? それが原作でも最終巻で高い評
価を得たようだから、そこはオリジナリティなのだろう。そ
の辺を深川監督も巧みに脚色したようだ。
因に監督は、2010年『半分の月がのぼる空』で評判になった
が、2008年7月紹介『真木栗の穴』のような作品も手掛けて
いるからファンタシー系の物語にも理解がありそうだ。
公開は前編が3月25日より、後編は5月13日より、2部作連
続での全国ロードショウとなる。
『バーフバリ伝説誕生』“బాహుబలి:ద బిగినింగ”
2013年7月紹介『マッキー』のS.S.ラージャマウリ脚本・
監督によるインドの伝承叙事詩からインスパイアされたとい
う歴史活劇。前作と同じくテグル語の作品だが、ヒンディー
語、タミル語への吹替え版も含めてヒンディー作品以外では
初の全インド第1位を記録したそうだ。
物語の開幕は大きな瀧の滝壷付近。その水飛沫の上がる中を
高貴な服装の女性が赤子を抱えて彷徨っている。その背後に
は追っ手が迫り、遂に女性は赤子と共に入水、しかし赤子は
彼女の手で水面高く掲げられていた。
こうして救われた赤子は麓の村で育てられるが、彼には瀧の
上の世界への強い憧れが消えなかった。そして成長した若者
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02月12日(日)
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