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On the Production
by 井口健二
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■ドラゴン×マッハ!、ロスト・レジェンド 失われた棺の謎、人魚姫
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『ドラゴン×マッハ!』“殺破狼II”
2004年5月紹介『マッハ』などタイ映画のアクションスター
=トニー・ジャーが、香港のサイモン・ヤム、ウー・ジンら
と共演したアクション作品。
物語の始まりはタイの刑務所。そこに1人の男が収監されて
くる。男は「自分は警官だ」とわめくが、彼が怒鳴る広東語
と英語は周囲のタイ人の囚人には伝わらないようだ。しかし
1人の刑務官がそれを気に留め、愛娘に教えられたスマホの
翻訳機能で男の発言内容を知る。
その数日前、香港では臓器売買に絡むと思われる失踪事件が
相次いでいた。そこで香港警察のチャン警部は甥に潜入捜査
を命じ、その成果で次の犯行計画が判明する。しかし犯人ら
は包囲網を突破し、警察は標的の男性は保護するが、犯人ら
には潜入捜査官の素性を知られてしまう。
一方、タイの刑務官の娘は白血病で余命数か月と宣告されて
いた。そこにドナーが見付かったとの知らせが入るが、その
ドナーとの連絡が取れない。それはドナーの携帯電話が繋が
らなくなっていたのだ。しかし諦めずに架け続けた娘の電話
が遂に繋がるが…、相手の言葉は広東語だった。
監督は、2011年8月紹介『アクシデント』などのソイ・チェ
ン。彼は2015年公開ドニー・イェン主演『モンキー・マジッ
ク』とその続編の2016年7月紹介『孫悟空 vs 白骨夫人』の
監督も務めている。
原題を見ると2006年2月紹介『SPL狼よ静かに死ね』の続
編のようで、ドニー・イェンが出演した前作からはサイモン
・ヤムが同じ役名で登場する。しかしウー・ジンの役柄は異
なっており、ヤムの役柄も前作と同じなのかな? 確か前作
のチャンは別の問題も抱えていたと思うが。
ただし、その点も踏まえて本作は巧みに前作の流れを反映し
ているとも言える。それは両方を観ていると納得するところ
だ。とは言え本作は、それを知らな無くても充分に楽しめる
作品になっている。何たってジャーのムエタイと4度の中国
武術チャンピオンに輝くジンのカンフーが激突するのだ。
その展開も前作を巧みに踏襲しているものだが、さらに後半
からクライマックスの激闘ぶりは、見事に上記の邦題そのも
のと言える。邦題は有り勝ちなものとも言えるが、本作では
正に嵌っている。特に連係プレイの見事さは武闘コレオグラ
フィーの新展開と言えるかもしれない。
それとスマホの活用ぶり、上記の翻訳機能もそうだが、娘が
広東語の相手と意思疎通する展開には、これは1本取られた
という感じがした。
公開は1月7日より、シネマート新宿、シネマート心斎橋他
にて、全国順次ロードショウとなる。

『ロスト・レジェンド 失われた棺の謎』
                  “鬼吹灯之尋龍訣”
元はネット小説だそうだが、コミックス版の邦訳も出ている
中国・天下覇唱原作「鬼吹灯」シリーズからの映画化。
主人公は、三国時代に魏の曹操が創設したと劇中で語られる
皇帝公認の墓泥棒「探金官」の末裔のコンビ。しかし現在は
ニューヨークで怪しげな土産物を売って暮らしている。とい
うのも彼らは、1960年代後半の下放政策によって内モンゴル
に送られ、過酷な目に遭って渡米したのだ。
そんな彼らに新たな仕事の依頼が届く。それは彼らが内モン
ゴルで発見した墳墓を目指すというもの。その現地には、今
では外国人も容易に訪れることができた。しかし草原にしか
見えないその場所で墓を発見しその中に入るには、探金師の
特別な能力が必要だったのだ。
こうして再び墓に向うことになった主人公たちだったが、そ
の墓には彼らの苦い思い出が残されていた。

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11月20日(日)
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