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On the Production
by 井口健二
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■西遊記 孫悟空 vs 白骨夫人、ミリキタニの猫/ミリキタニの記憶、GANTZ:O、東京タワーお化け屋敷第2弾「怪奇感視カメラ」
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『西遊記 孫悟空 vs 白骨夫人』
              “西遊記之孫悟空三打白骨精”
2015年公開、ドニー・イェン主演の『モンキー・マジック
孫悟空誕生』“西遊記之大鬧天宮”の続編。
前作も試写は観せて貰ったが、描かれていたのは孫悟空が天
界で大暴れをして五行山に封じ込められるまでの話で、その
話は知ってはいたけれど、そこはやはり三蔵法師に猪八戒、
沙悟浄との旅の話でないとちょっと親しみが湧いてこない感
じで、ここでの紹介は割愛した。
そこで今回は、いよいよその五行山に三蔵法師が立ち寄り、
孫悟空を開放しての旅の始まりが描かれる。そこに猪八戒、
沙悟浄も加わって、彼らが訪れたのは西域の町。その町では
白骨夫人と呼ばれる妖怪によって子供が誘拐され、親たちの
悲しみに溢れていた。
その妖怪退治を三蔵法師らは頼まれるのだが、白骨夫人の真
の狙いは食べれば永遠の命が得られるという高僧=三蔵法師
そのものにあった。しかも妖怪の手下を倒した悟空は、人間
を殺したとして三蔵法師から疎まれ、その隙を狙った白骨夫
人に三蔵法師が拉致されてしまう。
出演は、前作の後で続編には出演しないと宣言したドニーに
代って、前作では妖怪役に扮していたアーロン・クォック。
また相手役には新登場で2011年6月紹介『シャンハイ』など
のコン・リー。
他に、2013年公開『妖魔伝 レザレクション』などのウィリ
アム・フォン。さらに2009年2月紹介『エンプレス』などの
ケリー・チャンは前作と同じ役で出ていたようだ。
監督は前作に引き続き2011年8月紹介『アクシデント』など
のソイ・チェン。アクション監督は、前作のドニーに代って
2012年4月紹介『王朝の陰謀』などの大ベテラン、サモ・ハ
ン・キンポーが担当している。
出演者などの前作を上回る顔触れは、本作が前作の大ヒット
を受けての作品であることの証だろう。とは言えそれは中国
でのお話、実は本作の原版は3Dで、前作もそうだったが本
作でも随所に3Dの効果を狙ったシーンが登場する。
ところがそれが日本では2Dでしか観られないようで、この
損失感はかなり大きなものだ。それはハリウッドの3D映画
でも、シミュレーションによる後付けの3D作品の中には追
加料金が無駄と感じる場合もありはする。
しかし、前回紹介した『京劇〜覇王別姫〜』などのような、
それだけの価値のある作品もあるもので、それが日本で2D
公開となるのは真に残念に思うものだ。
公開は8月6日より、東京ではシネマート新宿、大阪はシネ
マート心斎橋他で、全国順次ロードショウとなる。
なお本作の公開は、6月19日に題名紹介の『ドラゴン・クロ
ニクル 妖魔塔の伝説』“九層妖塔”と、さらにもう1本の
『モンスター・ハント』“捉妖記”(VFXにILMが参加
したアクション作品)と共に、中国ファンタシー映画の上映
が3本同時に行われるものだ。

『ミリキタニの猫』“The Cats of Mirikitani”
『ミリキタニの記憶』
2007年7月10日付で紹介した作品が、短編を追加した特別篇
と称して再公開されることになり、改めて試写が行われた。
実は今回、以前に書いた自分の文章を読み返してみて、自分
の感想の本質的な部分は変わっていなかった。ただ思い返し
て当時の感覚としては、もっと9・11に引っ張られていたか
なという思いがあったのだが、今回作品を見直すとさほど大
きくは描かれていなかったものだ。
それほどに当時はまだ僕の方が冷静ではなかったのかも知れ
ない。その点では現地に住む女性監督の方がよほど冷静だっ
たようだ。そんな冷静な目で、ジミー・ツトム・ミリキタニ

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07月17日(日)
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